希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ゼミ通信 LaLaLa 第3号

ゼミ通信 LaLaLa の第3号が届きました。 担当は3回生のKawaちゃん。 ありがとう。 前回のゼミではリスニング教材としてマイケル・ジャクソンの Heal the World を使いました。 詞の内容といい、韻律といい、とても良いですね。 Black or White や Earth Son…

英作文参考書の歴史(21)小沢準作・三井平六『研究英作文』(1956)

1950年代のビンテージ参考書 ○ 小沢準作・三井平六『研究英作文』清水書院、1956(昭和31)年7月1日初版 2+10+346+23頁 *写真は1959(昭和34)年5月20日発行の第10版 エレキギターがそうであるように、日本の英作文参考書は1950年代には完璧の域に達して…

追悼 高梨健吉先生

すでにお知らせしたように、慶応義塾大学名誉教授の高梨健吉先生が3月20日(土)に逝去された。 あの悲しい知らせを受けた日から1ヶ月が経ち、ささやかな追悼の言葉を述べることができるようになった。 人格で人を育てた高梨健吉先生 運命を変える日という…

ゼミ新聞LaLaLa2010年第2号

2010年度の江利川ゼミ(英語科教育)がスタートしました。 他のゼミからの参加者も含めて、合計10人。 (さらに希望者がいるようですが。) 今回はMonちゃんの編集で、新学期にあたっての抱負が特集です。 5月の無人島キャンプに向けて、4月30日のゼミでは友…

幕末以降外国語教育文献コーパス画像データベース

2010年度科学研究費補助金の内定を受け、「幕末以降外国語教育文献コーパス画像データベース」を本格的に構築することになりました。 本年度の助成金は310万円です。 忙しくなりそうですが、埋もれている外国語教育資料を大規模にネット上で公開し、世界中の…

英作文参考書の歴史(20)加賀谷林之助『大学受験 和英・英作徹底講義』(1955)

予備校講師による「実況中継」の先駆的作品 ○ 加賀谷林之助『大学受験 和英・英作徹底講義』北星堂書店、1955(昭和30)年4月10日発行 7+2+259頁。 *写真は1955(昭和30)年11月30日発行の再版 加賀谷林之助は、鈴木長十らと共に駿台予備校の英語講師だっ…

学校文法と和訳の意味を再考しよう

文部省(文科省)は、1978年告示の「高校学習指導要領」から科目としての英文法を消し、2009年告示の指導要領では、ついにライティング(英作文)もリーディング(読解)をも消した。 おまけに、「授業は英語で行うことを基本とする」のだという。 こうした…

ゼミ新聞LaLaLa(新歓合宿特集)

新学期が始まり、本年度最初のゼミ新聞 La La La が発行されました。 特集は、4月4-5日のゼミ新歓合宿です。 担当のしのぶちゃん、体調が良くないのに、本当にありがとう。 すばらしい仕上がりです。 さあ、5月の無人島キャンプまで、お勉強をがんばろう!

明治期の進学校

学校を安易に格付けすることは危険だ。 学校は多様な要素からなる構成体であり、たとえば進学実績や偏差値だけから格付けすることはナンセンスである。 その点で、3月に政府筋から発表された「大学評価ランキング」は愚劣きわまりない。 とりわけ、新入生が…

英作文参考書の歴史(19)渡辺秀雄『公式応用 和文英訳研究』(1954)

112の基本公式で和文英訳に習熟 ○ 渡辺秀雄『公式応用 和文英訳研究』研究社出版、1954(昭和29)年12月1日発行 14+264頁。 写真は1962(昭和37)年3月20日発行の14版(刷) 前回、英作文参考書の内容を大きく分けると、(1)文法中心、(2)公式中心、(3…

7月の慶應シンポで英文解釈法を再考しませんか

【速報】今年の慶應シンポは「英文解釈法再考」をテーマに 毎年、12月に開催している慶應義塾大学の英語/言語教育シンポジウムですが、本年は夏に開催することになりました。 とりあえず、速報です。申し込み方法など、今後の詳細については大津研ブログをご…

日本英語教育史学会第26 回全国大会(秋田大会)

日本英語教育史学会第26 回全国大会(秋田大会) 期日: 2010 年5 月15 日(土)・16 日(日) 会場: 大学コンソーシアムあきた カレッジプラザ(明徳館ビル2階) 〒010-0001 秋田県秋田市中通2 丁目1-51 TEL:018-825-5455 →地図 大会事務局: 秋田大学 …

ゼミ新歓合宿

新たなゼミ生を歓迎して、和歌山県有田川町清水で恒例の新歓ゼミ合宿を行いました。 日頃の行いがあまりに良いので、4月4日は快晴の青空の下、桜は満開。 数キロも続くダム湖の桜が、僕らを歓迎してくれました。 吊り橋の上で、一致団結のEXILEポーズ。 き…

京都・醍醐寺の桜

4月3日、高校に合格したら京都に連れて行くという息子との約束を果たすべく、醍醐寺に。 あまりに見事な桜に、言葉を失う。 (あえて解説などしません。桜をご鑑賞ください。)

英作文参考書の歴史(18)西川正身・刈田元司『和文英訳の研究』(1954)

英米文学の用例を配置した確かな英語表現 ○ 西川正身・刈田元司『和文英訳の研究』北星堂、1954(昭和29)年8月15日初版 2+2+272頁。写真は初版(墨のシミあり) 西川正身(1904~1988)も刈田元司(1912~1997)も高名なアメリカ文学者。西川は1962年には…

英作文参考書の歴史(17)山田和男『英作文研究:方法と実践』(1952)

英作文参考書の最高峰 ○ 山田和男『英作文研究:方法と実践』文建書房、1952(昭和27)年7月1日初版。 6+309頁。 写真は1954(昭和29)年3月31日発行の修訂重版 この本は、著者自ら「大学の学生、あるいはそれ以上の人を目標にして書いた」とあるように、…