希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

12万ヒットの御礼

2009年9月1日に開設した本ブログが、2年1カ月を経て、12万ヒットを更新しました。 英語教育を中心としつつも、3.11以降は原発問題や、最近はラーメン・ネタなど、ときに厳しく、ときに肩の力を抜いて更新しております。 これも閲覧してくださる皆さまのおか…

明治6年「外国語学校教則」

今日のお昼も美味いラーメンを食べてきたのですが、「原稿の神様」を引き降ろすために、ラーメン・ネタは後回しにして、英語にちなんだことを書きます。 で、9月17-18日に県立広島大学で開催された日本英語教育史学会全国大会の資料展観(写真)の中で最古の…

福島「除染」の困難さ

9月27日のニュースによると、福島市は、市内全域の放射線量を大幅に減らすために、11万世帯すべてを対象に徐染を進めるとした計画をまとめ、発表したそうです。 しかし、「除染」は決して容易なことではありません。 「除染」したから安全だと安易に宣言して…

秋にはラーメンが似合うのか

古書店から古本が連日届きます。 この1週間で20冊を超えたでしょう。 本日届いた中の目玉は、山田巌著・西崎一郎増補の『英文法講義』の1冊本。 元版は1914年に出たもので、全534頁。 戦後、著者が書き残した資料をもとに西崎教授が増補を加え、1949-54年に…

尾道ラーメン

初めて尾道ラーメンを食べた日のことは鮮明に覚えています。 2009年3月14日(土)。 その日は、翌日に広島市で開催される日本英語教育史学会219回月例研究会に出席するため、院生らと1日早く広島県入りし、尾道の街を散策したのでした。 坂のある美しい街、…

9.19「さようなら原発5万人(6万人)集会」スピーチ(3)

9.19「さようなら原発5万人(6万人)集会」でのスピーチの最終回です。(転載歓迎) 最後を飾るにふさわしい、本当にすばらしいスピーチです。 OurPlanet-TVの画像 http://www.youtube.com/watch?v=k5Q5cRWpQaU&feature=player_embedded 武藤類子さん(ハイ…

9.19「さようなら原発5万人(6万人)集会」スピーチ(2)

9.19「さようなら原発5万人(6万人)集会」でのスピーチの続きです。(転載歓迎) 一字一句に、僕は深い共感を抱きます。 こんな人たちがいるかぎり、日本もまだ捨てたものじゃないと思います。 OurPlanet-TVの画像 http://www.youtube.com/watch?v=k5Q5cRWp…

9.19「さようなら原発5万人(6万人)集会」スピーチ(1)

かつてない規模で「原子力」のあり方を問うた9.19「さようなら原発5万人(6万人)集会」。 日本の多くの御用マスコミは、まともに報じませんでした。 でも、世界の報道ぶりはすごいです。 私たちにはネットという武器があります。 ぜひネットからネットへと…

和歌山・井出商店のラーメン

9月20日、和歌山大学教育学部附属中学校に教育実習指導に行ってきました。 2人のゼミ生とも協同学習を取り入れ、ALTとのティーム・ティーチングで頑張っていました。 将来、きっと良い教師になるでしょう。 帰りに院生と遅い昼食。 広島出身の彼は、まだ井…

9.19脱原発6万人集会とメディアの堕落

9月19日、東京。 大江健三郎さんらが呼びかけた脱原発5万人集会には、なんと6万人もの人々が結集したとのこと。 (やはり、広島の学会からそのまま東京に向かえばよかったか・・・) http://sayonara-nukes.org/ http://www.ourplanet-tv.org/?q=node%2F1231…

2つのシンポ・学会を終えて

9月17-18日に県立広島大学で開催された日本英語教育史学会第27回全国大会が終わりました。 先週の慶應大「学習英文法シンポ」に続き、2週間で3つの発表というのはさすがにキツかったです。 でも、楽しかった! 9.10慶應シンポの実行委員会の院生さんが、写…

「資料が語る広島の英語教育史」展示資料目録(2)

9月17(土)-18日(日)に広島市の県立広島大学で開催される日本英語教育史学会第27回全国大会では、土曜日に「資料が語る広島の英語教育史」と題して、シンポジウムと資料展観が行われます。 昨日に引き続き、展示品の<後半>をお知らせします。 なお掲載…

「資料が語る広島の英語教育史」展示資料目録(1)

9月17(土)-18日(日)に広島市の県立広島大学で開催される日本英語教育史学会第27回全国大会では、土曜日に「資料が語る広島の英語教育史」と題して、シンポジウムと資料展観が行われます。 竹中龍範先生(香川大)、馬本勉先生(県立広島大)と江利川の3…

日本英語教育史学会 第27回全国大会(広島大会)

9月10日に慶應義塾大学での「学習英文法」シンポジウムが終わったと思ったら、今度は9月17(土)-18日(日)に広島市の県立広島大学で、日本英語教育史学会第27回全国大会が開催されます。 僕は17日(土)のシンポジウム「資料が語る広島の英語教育史」で、…

脱原発を求めて若者らが経産省前でハンガーストライキ!

9月11日(日)の午後5時から、10日間の予定で、19歳から22歳までの若者4人が、原発からの脱却などを求めて経済産業省前でのハンガーストライキに入りました。 (腐ったマスコミはまともに報じないでしょうから、ぜひメール、ツイッター等で広めて下さい。) …

慶應シンポ盛会裡に終了、そして『協同学習入門』ご紹介

9.10慶應大学で開催された「学習英文法」を考えるシンポジウムが盛会裡に終了しました。 300人のホールは文字通り満員御礼で、350人以上が入ったとのことでした。 一言でいれば、「とても楽しかったです!」 大津由紀雄さんの「悪だくみ」に乗った全国の仲間…

黒田巍・吉田正俊『全講英文法』(1957):なつかしの英文法参考書4

前回紹介した太田朗『英文法・英作文ー整理と拡充ー』(1956)では、「文章論〔統語論〕を先に展開し、文構成の要となる動詞について徹底的に分類・解説し、それから名詞に始まる品詞論を展開している。/この点でも、本書は明治期・岡倉由三郎以来の東京高…

9.10慶應「学習英文法」シンポのレジュメ

いよいよ9月10日(土)は慶應義塾大学日吉キャンパスで「学習英文法」に関するシンポジウムが開催されます。 江利川の発言要旨は当日配布されるパンフレットに書かれていますし、大津由紀雄さんのブログにもアップされています。 当日は300人の会場で、7月中…

国会図書館関西館で展示会「日本人と英語」

国立国会図書館 関西館で「日本人と英語」と題した展示会を開催しています。 本日、行かれた同僚の先生よりお知らせいただきました。 レアな貴重本というよりも、日本人と英語とのかかわるを考える上で欠かせない本が並んでいます。 展示の最後は、なんと、…

太田朗『英文法・英作文ー整理と拡充ー』(1956):なつかしの英文法参考書3

連載3回目も依頼を受けた本にしました。 今年の3月30日に、慶應大の大津由紀雄さんから要旨以下のようなお尋ねがありました。 (新学期準備と大震災でバタバタしているうちに、お返事が9月になってしまいました。ごめんなさい。でも、ギリギリ9.10慶應大「…

映画「コクリコ坂から」と「ライフ」に感動!

僕はジブリが大好き。 念願の「コクリコ坂から」(宮崎吾朗監督)を観てきました。 観る前はちょっと心配でした。前作「ゲド戦記」のようにコケないかと・・・ でも杞憂でした。 素晴らしい作品です。 必見です。 感動です。 1960年ごろの新制高校に流れてい…

難題山積の小学校外国語活動 ―増える英語ぎらい、疲弊する教師たち(下)

大型台風の影響で、紀伊半島をはじめ各地で甚大な被害が発生しました。 被災者の方々に心からお見舞い申し上げます。 幸い、私の住む和歌山北部は大きな被害もなく、私の周囲もみな元気にやっております。 さて、「難題山積の小学校外国語活動 ―増える英語ぎ…

難題山積の小学校外国語活動 ―増える英語ぎらい、疲弊する教師たち(上)

小学校教師のポッピーママさんから「ゲストブック」に4回連続書き込みがありました。 北海道で行われた文部科学省関係者の小学校外国語活動に関する講演を聴かれ、それに対する疑問を7点にわたって指摘しておられます。 コメントをお返ししようと思ったので…

宮田幸一『教壇の英文法』(1961):なつかしの英文法参考書2

連載第1回で紹介した松井孝志さんの御質問に次のような一文がありました。 「『教える』側から文法を見直す際に宮田幸一『教壇の英文法』 (研究社) は昭和の英語教師、英語教育にとって一定の役割を果たしてきたように思うのですが、どうでしょうか?江利川…

和歌山ラーメン

科研費の交付を受けて「幕末以降外国語教育文献コーパス画像データベース」を作成しています。 ゼミの学生や院生たちにも勉強を兼ねて手伝ってもらっています。 もちろん規定の謝金はお支払いしていますよ。(念のため) 謝金を払っているとはいえ、そこは学…

毛利可信『ジュニア英文典』(1974):なつかしの英文法参考書1

今日から9月。秋です。 本日9月1日は、本ブログの開設2周年記念。 この間、多くの人たちと交流できて、本当に楽しかったです。 これからもよろしくお願い申し上げます。 さて、9月10日(土)に慶應義塾大学日吉キャンパスで開催される英語教育シンポジウ…