希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

復刻版『英語教育』全9巻が完結

復刻版『英語教育』第Ⅱ期4冊が4月30日、ゆまに書房から刊行され、全9巻が完結しました。

英語教育研究の2大拠点だった広島文理科大学(現広島大学)の英語英文学研究室(のちに英語教育研究所)の編輯により1936〜47年に出されていた全42冊を完全復刻したものです。

詳細な解題、総目次、テーマ別・執筆者別索引を付けました。

同誌は日本で初めて「英語教育」を冠した先駆的な雑誌で、英米文学・英語学・英語教育の3分野に加えて、英米の風物教授、授業実践記録、各種調査報告、追悼記事、会員消息など大小854篇の論考を収録しています。

執筆者は小日向定次郎、山本忠雄、小川二郎、定宗数松、桝井迪夫、飯野至誠などの広島関係者のみならず、大塚高信、中島文雄、福原麟太郎、松川昇太郎、磯尾哲夫など、全国の錚々たる人々が質の高い論考を寄稿しています。

しかし、戦時下の出版統制や、広島原爆による関係資料の焼失などにより、『英語教育』は幻の雑誌となってしまい、全巻を架蔵する図書館は存在しませんでした。

日本人と英語の関係史をたどる上で不可欠の文献です。

ぜひご活用ください。

詳細は↓

英語教育 1936〜1947年刊 全8巻+別巻1【new!】 - ゆまに書房

 

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