希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

脱原発世界会議での上野千鶴子氏さんの名スピーチ(1/15)

上野千鶴子さんの本を読みまくっています。

その上野さんが、この1月14-15日に延べ11,500名を集めて横浜で開催された脱原発世界会議で、すばらしいスピーチをしました。

この重要な国際会議について、大手マスコミはほとんど報じていません。
相変わらず、です。

野田政権は、「原発の寿命を40年とする」と言ったとったんに、「60年まで延長可能」と抜け道を作り始めました。最低です!

だからこそ、上野さんが必要であり、上野さん的な思想と行動力が僕らに必要です。

なお、英語教育にかかわらず、「教育」に関係する人たち(特に自由度の高い大学関係者)には、原発放射能の問題についてぜひ積極的に発言してほしいと思っています。

教育を語るのであれば、子どもたちが今現実に生命と健康の危機にさらされているときに、沈黙は許されないと思うからです。

以下は、「みんな楽しくHappy♡がいい♪」のサイトから引用させていただきます。(心から感謝)

上野さんの肉声によるスピーチは↓
肉声をお聞きになりながら、以下のスクリプトをご覧ください。
http://www.youtube.com/embed/ygK0J5eL4IA?feature=player_embedded

上野千鶴子さんのスピーチ>

この会議、脱原発世界会議って言うんですよね。
脱原発」って、気持ち悪い言葉です。

日本には昔から「反原発」「非核」という言葉があったのに、
何時から使わなくなっちゃったんでしょうね。

ー拍手ー

あの、でもね、仕方ないんです。
「脱」って言うのは、そこを経過した、通りすぎたっていう意味なんですね。
で、私たちはまだ通り過ぎてさえいない。
日本は汚れてしまいました。

日本はこれまで、5回の被爆体験があります。
広島、長崎、第五福竜丸、JCO事故、そして福島。
で、そのうち3回までは被害者でした。

最後の一回は汚染の加害者になってしまいました。
もう、だれも責めることはできません。

私たちが地球と命を汚しました。

私たちは汚れました。
もう、沢山だ。もうこんなことやめましょう。

この会場でもう一つ違和感があった言葉があります。
会議の中で、ニッポン、日本、この国、この国。って言う言葉が連発された事です。

この会議は「脱原発世界会議」であって、「脱原発日本会議」ではありません。

その理由は二つあります。
第一は日本1国で脱原発をしても、朝鮮半島や中国が沿岸部に原発造れば、
そしてそれが万が一事故を起こせば、汚染は日本にも及びます。

汚染は国境がありません。

チェルノブイリの事故でヨーロッパが一つになったっていうのは、
汚染に国境がなかったからです。

第二に、原子力の平和利用と軍事利用は裏表である事を、私たちはとことん学びました。
日本一国が非核三原則というのは、
核兵器を作らない、持たない、持ちこませない、なんですが、
それを日本だけが思っていても、他の国が核兵器を持っていたら元も子もありません。
ましてや、他の国の核の傘のもとにあるなんて論外です。

ー拍手ー

ありがとう。

東西冷戦が終わって、
アメリカのオバマ大統領はノーベル平和賞を貰ったんですから、
核兵器が非人道兵器だっていう事を認めて下さい。
広島に来て謝罪して下さい。

ー拍手ー

やっぱ、ここで拍手欲しいよね。

ー客席から笑いー

脱原発も、脱核兵器も一国だけではできません。
だからこそ、国際連帯が必要なんです。
だからこそ、私たちは国境を越えてここに集ったんです。

で、この二日間私はいくつかのセッションに出て、感じた成果をお伝え申し上げましょう。
三つあります。

その1
大丈夫。私たちは原発が無くてもやっていける。

ー拍手ー

その2
大丈夫。原発に代わる代替エネルギー再生可能エネルギーは、確実に手に入る。

ー拍手ー

3つ目
大丈夫かどうかちょっと分からないのは、私達がそれを決めることができるのかどうか。です。

わたし、この会議を計画して、実現にこぎつけた実行委員会のみなさん方の事を考えました。
その方達に本当に心から感謝したいと思うんですが、
この会議の計画を聞いた時に、無謀だって思いました。
準備期間があまりに少ない。
それからパシフィコ横浜っていう、こんなに使用料の高いこんな大会場を確保して、
満杯に出来なかったら世界に恥かくじゃないですか。
あまりに無謀だから協力しないわけにいきませんでした。

ー会場爆笑&拍手ー

で、その結果が・・これです
私ここに来るまでハラハラドキドキしていました。
でも、満杯に埋まりました。

ー拍手ー

埋めたのは私達です。
私たち自身に拍手をおくりましょう。

ー会場(。・∀・ ハ)'`゚チ'`゚チ゚拍手ー

この会議をちゃんと報道しないメディアは許さないからね。

ー拍手喝采

みなさんがたの、これが三つ目の成果に対する答えです。
ここにいる私達が私たちの未来を決めます。
御一緒に行動しましょう。

ありがとう

ー拍手ー