希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

2013-01-01から1年間の記事一覧

『英語教育』の特集:日本の英語教育は今どうなっているのか

本日は和歌山大学の教員ロックバンド「先コウ花火」とゼミ生たちとの「クリスマス・ライブ・パーティー2013」。 自分たちで演奏しながら歌うと、カラオケ以上に楽しいですよ! さて、お楽しみの前に、大修館書店の『英語教育』1月号の特集「日本の英語教育…

映画「100,000年後の安全」を使った英語授業と協同学習による授業実践(7)

本ブログが37万ヒットを突破しました。 私が住む和歌山市の全人口とほぼ同じ数です。 引き続き、よろしくお願い申し上げます。 教養科目の「英語」の授業では、映画「100,000年後の安全」(原題はInto Eternity:マイケル・マドセン監督、2009年)を使った…

「英語で授業」と「小学校英語教科化」シンポ

12月13日、文部科学省は、小学校5・6年生で英語を正式な「教科」にすることや、中学校では英語の授業を英語で行うことを基本とする実施計画をまとめました。 →文科省のサイト http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/25/12/1342458.htm →NHKの報道 http://ww…

協同学習を取り入れた高校の英語授業法

後期のゼミでは、「協同学習を用いた英語授業」の実践的研究を行っています。 検定教科書を使って、協同学習をメインにした指導案を作成し、学生に実際に授業をしてもらって講評し合います。 事後協議自身が協同学習の場であり、毎回が「授業大改造ビフォー…

紀南での講演とゼミ・プロジェクト研究の報告

12月4日は和歌山県の南端(つまり、本州の南端)に近い那智勝浦町で、中学校・高校の英語教員のみなさんに、協同学習の取り入れ方に関する講演・ワークショップをしてきました。 同じ県内とはいえ、最北部の和歌山市から南部の那智勝浦町までは特急「くろ…

紅葉の秋合宿特集

江利川ゼミの秋合宿の様子を報じたゼミ通信La La Laの増刊号が出ました。 担当の寺山君、力作をありがとうございました。 あの楽しかった2日間がよみがえります。

競争的な「かるた」を協同学習ツールに変える

いよいよ12月ですね。 師走です。 もっとも、近年の教師は1年中走っていますが。 さて、前回の江利川ゼミでは、学生の模擬授業に登場した「かるた」を、どう協同学習のツールに高めるかを中心に検討しました。 一般のかるたでは、取った枚数を競う「競争ゲ…

秋合宿で紅葉を満喫

江利川ゼミ恒例の秋合宿を開催しました。 和歌山県有田川町清水の古民家「やすけ」にて。 高野山に近い清水は、海抜が高く、紅葉の名所でもあります。 余計なコメントは不要でしょう。 とくとご覧ください。 宿に着くと、まずは清水温泉に。 泉質が良く、全…

和歌山大学祭でのライヴと憲法企画

11月23(土)・24(日)は和歌山大学の大学祭です。 僕らの教員ロックバンド「先コウ花火」は、今年もライヴをしますので、ぜひお越しください。 →昨年の大学祭ライヴ風景 日時:11月23日(土)12:30~13:00ごろの予定(前後する場合が…

今後の講演・授業研究会などの予定

秋本番で、紅葉見物としゃれ込みたいところですが、明日16日(土)も午前中は関西教育学会の司会、午後は和歌山英語教育研究会、夜に関西空港から上京し、17日(日)は拓殖大学で日本英語教育史学会の論文審査委員会と研究例会。 翌月曜日は、東京から新幹線…

教科書を使っての協同学習

11月8日のゼミは、検定教科書を使った協同学習の模擬授業・事後検討会でした。 中学1年生を対象にした、疑問詞の指導に焦点を当てた活動がメイン。 内容は(1)疑問文とその答えとなる文を繋いでいく活動と、(2)疑問詞を使った英語カルタ。 よく工夫され…

11.16 伊達正起先生の講演会:和歌山大学

和歌山英語教育研究会では、福井大学の伊達正起先生をお招きして、以下の講演会を開催します。 関心のある方ならどなたでもご参加いただけます。ぜひ、ご参加くださいますようお願い申し上げます。 日時:2013年11月16日(土) 14:00~16:30 会場:和歌山大…

英語で授業と小学校英語教科化をめぐるシンポジウム

【11月17日に、会場、参加費などを変更しました。】 「英語で授業」や小学校英語の早期化と教科化など、英語教育をめぐる政策が矢継ぎ早に打ち出されています。 これらの問題をどう考え、どう行動したらよいのか。 明海大学の大津由紀雄さんらを交えて、緊急…

朝日新聞夕刊の好企画「英語をたどって」

11月5日から朝日新聞夕刊で連載が始まった「英語をたどって」は好企画だ。 本ブログのコメント欄でも評判がよい。 執筆者は、英語教育に関する造詣の深さでは朝日新聞屈指(というか、日本のマスコミ界で屈指)の刀祢館正明編集委員。 徹底した取材をもと…

『英語教育、迫り来る破綻』の読者コメントより(5)

私たちの『英語教育、迫り来る破綻』(ひつじ書房)を読まれた方たちからのメッセージを引き続きご紹介します。 お寄せくださったのは、1948(昭和23)年生まれのピアノ教師をされている女性の方です。 個人情報に係わる部分を割愛の上、掲載します。〔 〕内…

教科書を使った協同学習の進め方

11月1日は和歌山大学教育学部附属中学校の研究協議会。 午前中に2年生と3年生の公開授業を見学し、参観者と共に研究協議を行いました。 県教委の指導主事と私は「指導助言者」(本当は共同研究者と言ってほしいのですが)でした。 そこで私は、公開授業の開…

12.8 大津由紀雄・吉田研作 両氏の対談実現!

大津由紀雄さん(明海大学)と吉田研作さん(上智大学)との公開対談が決まりました。 文部科学省が小学校における外国語活動を3年生に前倒しし、5年生から教科化する方針を検討(検討であり、決定ではありません)しつつある今、反対派の大津さんと賛成派…

『英語教育、迫り来る破綻』の読者コメントより(4)

私たちの『英語教育、迫り来る破綻』(ひつじ書房)を読まれた方たちからのメッセージを引き続きご紹介します。 10月23日に届いたもので、小学校英語への疑問などが切々と綴られています。 一部を割愛の上、ご本人の了解を得て掲載します。〔 〕内は江利川の…

協同学習の技法を伝授(ゼミ報告)

本ブログが35万ヒットとなりました。 いつもありがとうございます。 <m(_ _)m> コメントを承認制にしたことで、ブログ「あらし」は去りました。 でも、大型台風という「あらし」が接近しています。 どうか、お気を付けください。 さて、10月19日(金)…

小学校に教科としての英語は必要か?

本日の日本経済新聞や読売新聞によれば、 文部科学省は小学の外国語活動を3年生からに前倒しし、5年生からは正式教科にしたいという。 http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG23011_T21C13A0MM0000/ http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20131023-OYT8T…

英語都々逸の魅力

ずっと欲しかった「英語都々逸」(えいごどどいつ)の本を入手した。 ウィキペディアによれば、都々逸(どどいつ)は、江戸末期に初代の都々逸坊扇歌(1804年-1852年)によって大成された口語による定型詩。 七・七・七・五の音数律に従う。五字冠りと呼ばれ…

協同的なプロジェクト研究始動!

2013年度後期の江利川ゼミのプロジェクト研究がスタートしました。 各グループは3人程度。 10月11日にゼミ生たちが話し合い、テーマや研究計画の詳細を決めていきました。 今回、指導教員である私はいっさい口を挟みませんでした。学生たちだけで決めさせた…

『英語教育、迫り来る破綻』の読者コメントより(3)

私たちの『英語教育、迫り来る破綻』(ひつじ書房)を読まれた方たちからのメッセージを引き続きご紹介します。 今回の本をあえて薄手のブックレットにしたのは、英語関係者だけでなく、広く一般の人たちにも手に取ってもらい、政府・自民党案のように「大学…

『英語教育、迫り来る破綻』の読者コメントより(2)

本ブログのコメント欄でも取り上げられている『中央公論』11月号での特集「日本人最大のコンプレックス 英語の憂鬱」は、なかなか読み応えがありますね。 本日のメールによれば、鳥飼玖美子さんはNHKラジオ第1放送(666)の「ラジオ深夜便」の「ナイトエッ…

『英語教育、迫り来る破綻』の読者コメントより(1)

10月11日(金)、兵庫県姫路市で開催された姫路市中学校英語研究会に招かれ、電子黒板や協同学習を活用した公開授業を参観し、英語科での協同学習を取り入れた授業改善に関する講演をさせていただきました。 高校を含む市内約50人もの英語の先生たち、たく…

検定教科書を使った協同学習の進め方を研究

2013年度後期のゼミ(金曜3限)が始まりました。 初回での話し合いの結果、後期には「教科書を用いた協同学習の進め方」をメインテーマとすることが決まりました。 9月の教育実習でも、学生たちは英語の授業に協同学習を取り入れて頑張っていました。 しか…

子どもが主人公の英語教育と学校づくり

10月5日(土)、和歌山大学教育学部で2013年度第3回和歌山英語教育研究会が開催されました。 講師は、薮 祐梨子 先生 (きのくに国際高等専修学校)、演題は「子どもが主人公の英語教育と学校づくりの中で働く楽しさ」でした。 子どもの自由で主体的な学び…

憧れの名著『日本漁業経済史』をゲット!

10月1日。いよいよ後期の開始。 火曜日の本日は、大阪大学外国語学部へ。 いつもながら、新しい学生たちとの出会いは楽しい。 3限の「英語」の授業では、映画AVATARを使ってのオリジナル教材でリスニング。 (どうでもいいけど、僕のことを「訳読派」だとレ…

アンコール遺跡群の女神たち

この9月、念願のアンコール遺跡群を訪問しました。 ベトナムのハノイ空港から約2時間でカンボジアのシェムリアップ国際空港へ。 世界遺産のアンコール・ワットやアンコール・トム(下図)をはじめ、さまざまな遺跡を巡ることができました。 以前、インドの…

大学におけるアクティブ・ラーニング

教師が大量の受講生を相手に一方的に行う「講義」。 その限界が指摘されて久しい。 そんな折り、文部科学省の科学技術・学術審議会 学術分科会 学術情報委員会が2013年8月に「学修環境充実のための学術情報基盤の整備について(審議まとめ)」を発表し、学生…