これから教壇に立つことになる学生たちには、ぜったいに協同学習で全員の学力と人間性を伸ばせる教師になってもらいたい。
その一念で、私は大学のすべての授業を協同学習のスタイルで行っています。
もちろんゼミもです。
10月からの後期のゼミでは、拙編著『協同学習を取り入れた英語授業のすすめ』(大修館書店、2012)をテキストにして、原理から実践までをとことん追求(追究)するつもりです。
この本は、幸い発売2年足らずで4刷に達しました。
英語教育においても、協同学習に関心を寄せておられる先生方が確実に増えていることの証左で、うれしい限りです。
英語教育においても、協同学習に関心を寄せておられる先生方が確実に増えていることの証左で、うれしい限りです。
もとより、この本を出してから2年が経ちますので、ゼミでは一段とレベルアップした内容をもとに議論と実践を深めます。
とりわけ、検定教科書を使いながらも、より高度な推論発問や自己関連発問を組み入れて「ジャンプ課題」へと高めることで、「教科書を使ってもジャンプ課題が可能だ」という手法を目下研究中です。
さらに、協同学習の成果を反映する成績評価方法も研究課題です。
振り返れば、この2年間に全国のたくさんの小中高大の各学校やサークル等を訪問させて頂きました。
2014年の私の仕事は、鹿児島市での協同学習講演会から始まりました。
2015年は、1月10日の北海道札幌市での講演・ワークショップからスタートすることが決まっています。
日本の外国語教育環境は特異ですから、学校現場での格闘と創意工夫から謙虚に学ぶことなしに、協同学習の学問的な発展はありません(英語教育学一般もそうでしょう)。
あまりに理論倒れで、あまりに細部の精緻化に偏りすぎた研究が多いようですので、私は歴史と政策と、そして何よりも「現場」にこだわりたいと思っています。
キザに聞こえるかもしれませんが、教師と生徒を解放する闘いの一環と言ってもよいでしょう。
さて、前回のゼミの報告を関君がまとめてくれました。
彼自身も中学校で協同学習を体験し、「教育実習で協同学習を取り入れたアクティビティを行い、協同学習に専ら興味と関心が湧いた」ので、他ゼミから参加されている熱心な学生です。
私のゼミは決して楽ではないのに、エライです。(^_^