9.19「さようなら原発5万人(6万人)集会」でのスピーチの続きです。(転載歓迎)
一字一句に、僕は深い共感を抱きます。
こんな人たちがいるかぎり、日本もまだ捨てたものじゃないと思います。
こんな人たちがいるかぎり、日本もまだ捨てたものじゃないと思います。
今回は、以下の3人のスピーチ。
澤地久枝さん(作家)
こんにちは、みなさん。よくいらして下さいました。こんなに大勢の方が参加して下さって、どれだけ嬉しいでしょう。
最初の記者会見の後、私は姿を消していました。
(「大丈夫よ、大丈夫。一人で立ってる。」/鎌田さんと落合さんが支えてくれようとしたとき)
あの、ひざの骨折とそれから手術ということで50日余り入院したんですね。で、家に帰ってからも、足腰が萎えて、快復がとても遅かったと思います。
(「大丈夫よ、大丈夫。一人で立ってる。」/鎌田さんと落合さんが支えてくれようとしたとき)
あの、ひざの骨折とそれから手術ということで50日余り入院したんですね。で、家に帰ってからも、足腰が萎えて、快復がとても遅かったと思います。
しかし、今日、「どんなことをしても立って参加しよう」という意志が私を立ちあがらせ、歩かせたのだと思っています。
昭和の時代には15年に及ぶ戦争の日々があり、沖縄戦と広島、長崎への原爆投下の果てに敗戦を迎えました。人類は、日本という実験場で初めて原爆を体験したのです。日本は実験場だった、と思った方がいいと私は思います。
この国は原発などを持ってはいけない国だった筈です。核が暴走を始めてしまったら、人類はその暴走を止めたりコントロールするノウハウをまだ持っていないんですね。そういう危険なものは地球には必要がないと思います。
原発を含む日本の電力会社は、過去何十年間か抜群の大スポーンサーでした。どこに対するスポーンサーであったかはあえて言いません。みなさんよくご存じだと思います。
何百億円という現金が、原発の安全性PRと、推進のために使われ、その毒は広く広がったようです。事故の直後から、原発や東京電力批判を差し控え、暗に原発擁護の言説が大手を振ってまかり通っています。特にテレビを見て下さい。ひどいものだと思います。
東京電力が役所(国会)に最近提出した報告書類は、本文のほとんどが抹消の黒線で消されていました。何と無責任で傲慢な姿勢なんでしょうか。
こういう、実にレベルの低い、責任を問わない、非科学的な人々に私たちの命が握られてきたと思うと本当に寒気がします。
事故直後、年間被ばく許容量の数字を大きく変えた政府発表は、以後の発表に深い不信を抱く原因を作ったと思います。その限度量さえ越えて事故現場で働く作業員の生命は、誰が保障するのでしょうか。多くは下請けの労働者なのです。
東北はいつもいつも・・・棄民・・捨てられる民の対象になってきた。割りを食ってきた。歴史的に、ひどい歴史を背負っていると思います。
我が子の健康を案じ、住むべき場所、食べさせるべきものに悩む母親たちがいっぱいいます。事実を知りたいと彼女たちはみんな望んでいます。知らなくては対応の仕様がないんです。
原発を無くしたら電気が不足し、日本経済は成り立たない。雇用は減り、失業率は増え、貧しい二流三流の国になる。展望を失った暗い社会が訪れる。と、威嚇混じりの原発擁護がおおっぴらに語られるようになりました。
しかし、就職難、不景気、委縮しがちな世相は、原発事故以前から慢性症状としてあったのではありませんか?
私達は、政治不在の社会を変えようとして政権交代を実現させたんですが、しかし、ですね、政治不信が生まれるのは自然なことです。しかし結果は私達に返ってきます。
希望とは、道を見出すべく残されているのは、自覚し考える個の確立と、個と個の連携、その広がり、つまりは市民運動ではないでしょうか。
今日の集会のこの盛況、また、1000万市民の「原発さようなら」の署名は、私達が求める新しい国作り、世直しに道を開くと思い、私はそこに希望をつなぎます。
今日おいでになっている、特に女性の方達に語りたいと思います。
今日まで一人の戦死者も出さなかった戦後は、「二度と戦争はさせない」と決心した、戦争を体験した日本の女たちの力だと思います。
今日まで一人の戦死者も出さなかった戦後は、「二度と戦争はさせない」と決心した、戦争を体験した日本の女たちの力だと思います。
地球と命を守り、平穏な未来を確保するべく、命を生みはぐくむ女性たちが、役割を果たすべき時は今です。血縁を問わず、国境を越えて命を守る戦いには、その夫、恋人、友人たちも、闘いの同志に連なるでしょう。
その周りには、私のような高齢の、思いを同じくする人間がいることを確かめあって進んでいきましょう。
「老若同盟」、と亡くなられた加藤周一さんは言われましたが、老若男女を問わぬ人間の砦を築いていきましょう。
ここで私達は、負けることはできないのです。
みんなで一緒に力を合わせていきたいと思います。
みんなで一緒に力を合わせていきたいと思います。
今日は本当にありがとうございました。
フーベルト・ヴァイガーさん(国際環境NGO・FoEドイツ代表)/逐次通訳
こんにちは。親愛なるみなさん、
福島事故から半年後のこの記念すべき集会で話させていただくことを光栄に思います。
このような計り知れない影響を与える原子力事故が日本で起こったことに、ドイツでも私達は大変な衝撃を受けています。何十年来、反原発で戦ってきたドイツの何百万人の市民から、みなさんに連帯のご挨拶をさせていただきたいと思います。
福島の事故は世界を変えました。この原発事故は、原子力発電がどんな国においても、またどんなシステムにおいても、私達人間に、そして社会に、環境に、計り知れない影響を与えるもの。とても制御が出来ないものだということを明らかにしました。
この事故は同時に、政府も企業もこのような計り知れない影響の下に、なすすべがないということを明らかにしました。
チェルノブイリ事故から25年、私達ドイツ、そしてヨーロッパの人々も知っています。
政府そして原子力産業が何万人もの死者を前にしてもなお、この事故について、小さく見せよう、隠そうとしていることを。そして今もなお、それが続いているということを。
政府そして原子力産業が何万人もの死者を前にしてもなお、この事故について、小さく見せよう、隠そうとしていることを。そして今もなお、それが続いているということを。
しかしこの事故は、ドイツやイタリアなお、ヨーロッパの国にも大きな変化をもたらしました。
ドイツでは事故の後、今日ここにあるような大きなデモが起こり、ついに政府は8基の原子力発電所を停止し、更にその他の発電所についても2022年までに停止することを決定しました。すなわち、2022年に最大の産業国の一つが「脱原発」を実現するのです。
「脱原発」はもはや、出来るかできないの話ではありません。政治的にやるかやらないかという話なのです。
電力会社の解体や再生可能エネルギーの拡大によってそれは可能なのです。
今私達は民主主義のもとで脱原発を声高く訴えていく時なのです。
電力会社の解体や再生可能エネルギーの拡大によってそれは可能なのです。
今私達は民主主義のもとで脱原発を声高く訴えていく時なのです。
半年前にこの国で起こったことは、二度と、日本でも、そしてどこでも繰り返されてはなりません。
そのために一緒に戦っていきましょう。
そのために一緒に戦っていきましょう。
ありがとうございました。
山本太郎さん(俳優)
こんにちは。山本太郎です。
すごい!すごい人ですね。
おそらく、本当に命を守りたい、生きていたい。日本人の気持ちというのがここに集まっていると思います、今日は。
3.11以降、僕の人生も大きく変わりました。
それは、どうしてかというと、生きていたいと思ったんですよ。生きてないとどうしようもないじゃないですか。で、自分一人生きていてもしょうがないんです。ここにいる皆さんにも、ここに来れなかった世界中の人達に、生きていないと、意味がないんですよね。
いま、僕たちの目の前には、ものすごい危機が迫ってきていると思います。とにかく、今、生き延びるためには原発を一斉停止するしかないと思うんです。
でもやはり、目の前の利益を守りたいものたちにとってその発言というのはものすごく目障りです。
でも、僕たちは違いますよ。命が掛かってますから。
でも、僕たちは違いますよ。命が掛かってますから。
テレビ、新聞で本当のことというのは、ほとんど流れないと思います。完全に・・お金ですよね。去勢されて、骨抜きにされていると思います。メディアにとっては目の前の命よりも、やっぱり、お金の方が大事なんですよね。
そして今ここまで、いろんなことがらがあからさまになってきてハッキリしたこと。
それは、「今の日本の政府は人々の命を簡単に無視できる政府だ」ということです。
それは、「今の日本の政府は人々の命を簡単に無視できる政府だ」ということです。
今、僕たちがこうやって集まっている間にも、被ばくし続けている人たちがいます。
でも、そのことをはっきりと伝えて、動きに出来る政治家というのはどの位いるんでしょうか?政治家たちに世の中を変えれるというのは、もう、ない話だということがはっきりしたと思います。
でも、そのことをはっきりと伝えて、動きに出来る政治家というのはどの位いるんでしょうか?政治家たちに世の中を変えれるというのは、もう、ない話だということがはっきりしたと思います。
じゃないと、僕たちは生きていられない。
世界中にも迷惑がかかる。
とにかく、生き延びたいんです。
みんなで。
世界中にも迷惑がかかる。
とにかく、生き延びたいんです。
みんなで。
今出来る事、先日、河野太郎さんとお話してきました。その時におっしゃっていました。
デモ、署名、政治家たちにとっては何も痛くない話だと。沢山集められた署名は、どっかの倉庫にぶち込められるだけだと。デモをしていたとしても、ちょっと目障りだなと思われるだけだと。
デモ、署名、政治家たちにとっては何も痛くない話だと。沢山集められた署名は、どっかの倉庫にぶち込められるだけだと。デモをしていたとしても、ちょっと目障りだなと思われるだけだと。
一番必要なのは、人々の力なんですよね。市民の力なんですよ。それぞれの選挙区の代議士の事務所に行って、プレッシャーをかけることです。今、その代議士が、一体どういう立ち位置にいるべきなのか。どういうつもりなのかということをはっきりさせて下さい。
でないと、この先はないと思います。この先の日本は核廃棄物の置き場になるだけだと思います。
今、大人がすべきことは子どもたちを守ること。そのためには、行動を起こすことだと思うんです。
是非力を貸して下さい。
是非力を貸して下さい。
よろしくおねがいします。
(つづく)