希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

10月2日(日)北海道英語教育学会で講演します。

もう10月ですね。

10月最初の仕事は、10月2日(日)に北海学園大学(札幌市)で開催される北海道英語教育学会第17回研究大会での特別講演です。

時間は、15:50 ー 17: 40、会場は D30 教室

演題は「英語授業における協同学習の方法・意義・効果」です。

概要:

社会環境の激変に伴い,チョーク&トークによる講義型の受動的(passive)な授業から,学習者同士が協同/協働しながら(collaborative),主体的・能動的(active)に学修を進めるアクティブ・ラーニング型授業への転換が待ったなしの状況です。

アクティブ・ラーニングの中でも, 最も深い学びをもたらすのが協同学習(collaborative learning)で,「少人数集団で自分と仲間の学びを最大限に高め合い,全員の学力と人間関係力を育て合う教育の原理と方法」です(江利川春雄編著『協同学習を取り入れた英語授業のすすめ』大修館書店,2012)。

講演では,協同学習の意義・方法・効果について,新学習指導要領の動向と,各地での実践を織り交ぜながらお話しします。

協同学習は単なる授業の方法・技術ではなく,個人の違いを尊重し,全員を伸ばすために助け合い,高め合う「協同」「平等」「民主主義」の理念を内包しています。

そうした理念をふまえた教育の目的,それを支える良質の教材と一体となることで,協同学習は人格形成と学力形成に威力を発揮します。

「グローバル人材」育成のエリート主義,技能偏重のスキル主義,外部試験依存のスコア主義を超えて,人間を育てる英語教育を実践しませんか。

イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3


10月の大きな講演はあと2つ。

10月23日(日) 第10回香川県教育研究集会
13:30~15:00 記念講演「協同と平等で全員を伸ばす教育へ:新学習指導要領を超えて」江利川春雄(和歌山大学
会場:香川大学教育学部

10月29日(土) 13:00~17:30 「4人組講演会」
明海大学複言語・複文化教育センター開設記念シンポジウム「複言語・複文化主義から英語教育の在り方を再考する」
鳥飼玖美子 「複言語主義とCEFR、異文化理解とコミュニケーション」
江利川春雄 「日本はどうして英語一辺倒主義になってしまったのか」
斎藤兆史 「英語を本気で勉強すれば、英語偏重の問題点が見えてくる」
大津由紀雄 「これだけは意識化させておかないと言語教育の意味はない」
事前申し込みが必要です。お名前(ふりがな)、メールアドレス、所属(任意)、懇親会参加の有無を下記のアドレス宛にお送りください。
ppsym[@]meikai.ac.jp  [@]は@に替えてください。
http://blogs.yahoo.co.jp/gibson_erich_man/37458529.html


競争と格差の教育政策に抗して、平等と協同の教育を進めましょう。