希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

画期的な、鞆の浦・工事差し止め判決

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この国の政治も司法も、少しづつだが、淀みを脱し、動き始めているようだ。

画期的な広島県鞆の浦の埋め立て工事差し止め判決を聞いて、そう思う。


昨年の9月に現地を訪れたが、たしかに江戸時代の街並みが残る、美しい街だった。
(写真参照)

つぶしてはならない。

江戸時代にこの地に上陸した朝鮮通信使たちは、日本一の美観だと褒め称えたという。

暑い中、埋め立て反対署名を集めておられた住民たちは、きっと祝杯を上げておいでだろう。
(父やぼくの署名も報われた!)

そういえば、ぼくらも和歌山大学の近くに計画されていた産業廃棄物中間処理施設を中止に追い込んだっけ。
あのとき集めた署名は13万4千筆。和歌山市民の3分の1を上回る数だった。
その数が、市議会を動かし、市長を動かして、建設不許可処分を勝ちとった。
産廃反対住民協議会の事務局長だったぼくは、やたらと忙しかったけど、勝ったときは嬉しかった。

しかし、あのときの和歌山地裁判決は住民・市長側敗訴の業者寄り判決だった。ひどいものだった。
それから、大阪高裁での裁判闘争。
2001年から足かけ6年に及んだ長く苦しい闘いだった。

でも、何よりも地域住民の結束が強まり、環境への意識が高まった。
それが最大の成果だったと思う。

地域の街作りは、地域住民自身が決める。
そんな、当たり前のことが認められる日が来つつある。

鞆の浦の住民たちに幸あれと願う。