協同的な学びを広げるために(夏の講演予定等)
本年度中に告示される予定の次期学習指導要領では「課題の発見と解決に向けて主体的・協働的に学ぶ学習(いわゆる「アクティブ・ラーニング」)や,そのための指導の方法等を充実させていく」との方針が打ち出されています。
ただし、気をつけないといけない点が2点あります。
まず、①アクティブ・ラーニングという指導法は、②指導の目的(英語力+人格形成)、および、③その目的に応じた深みのある教材(特に題材)と一体のものでなければならない、ということです。
目的論と題材論を深めることなしに、あるいはこれらと切り離されてアクティブ・ラーニングが論じられることが多いので注意が必要です。
現に、アクティブ・ラーニングに関しては、中教審の部会でも「一方で、指導法を一定の型にはめ、教育の質の改善のための取組が、狭い意味での授業の方法や技術の改善に終始するのではないかといった懸念」が出されています。
たいへん重要な指摘です。
次なる問題は、アクティブ・ラーニングと協働学習(協同学習:collaborative learning)がイコールで結ばれていることです。
*なお、文科省は「協働学習」と言っていますが、私はこれまで「協同学習」を使ってきました。
*なお、文科省は「協働学習」と言っていますが、私はこれまで「協同学習」を使ってきました。
しかし、単純にイコールではありません。
簡略化していうと、アクティブ・ラーニングのうち、ある条件を満たした、もっとも学びの質が高く、いわばディープな学びが協働学習(協同学習)です。
図式化すると、以下のようになるでしょう。
私はそういった意味で、「協同学習」という言葉を使い、その普及に努力しています。
この夏の講演・ワークショップ等をご紹介します。
8月2日(火) ELEC夏期研修会講演 東京
13:30--16:20 講演・ワークショップ「学びを活性化し自律学習者を育てる協同学習の実践法」
13:30--16:20 講演・ワークショップ「学びを活性化し自律学習者を育てる協同学習の実践法」
<概要>仲間と学び合い支え合う協同学習の原理と導入法/問題行動の減少と学力向上の実例/失敗事例から学ぶ/教科書を使った協同学習の授業デザイン/授業実践の紹介とワークショップ
春期講習とは別メニューで協同的なアクティブ・ラーニングを基礎から伝授します。
春期講習とは別メニューで協同的なアクティブ・ラーニングを基礎から伝授します。
午前の部は「小中高連携のフォニックス指導」(松香洋子先生)
場所:英語教育協議会 LEC(エレック)英語研修所
〒101-0054 千代田区神田錦町2-9 コンフォール安田ビル地下1階
http://www.elec.or.jp/teacher/teacher_programs/
〒101-0054 千代田区神田錦町2-9 コンフォール安田ビル地下1階
http://www.elec.or.jp/teacher/teacher_programs/
①大阪市教委の中原氏が“DREAM”のデモを行い小中高一貫英語教育について展望を述べ、②江利川が日本における明治以来の小学校英語教育の歴史を踏まえ文科省計画の問題点を指摘する。③小学校教員の田縁氏が小学校英語教育の現場の状況と“DREAM”の可能性について論じ、③阪大名誉教授の成田氏が子供の言語習得の脳メカニズムと英語習得における運用の自動化の方略などを解説します。
http://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/seminar/2016/08/6951
http://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/seminar/2016/08/6951
8月17日(水) 大阪府枚方市教育委員会 学力向上担当者研修
講演とワークショップ「アクティブで協同的な学びを取り入れた授業改善」
時間:14:00~16:30
場所:輝きプラザ きらら(枚方市車塚1丁目1番1号)
講演とワークショップ「アクティブで協同的な学びを取り入れた授業改善」
時間:14:00~16:30
場所:輝きプラザ きらら(枚方市車塚1丁目1番1号)
8月19-21日 教育のつどい2016(全国教研)外国語分科会 共同研究者