希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

米原発が廃炉に:老朽化と安全対策で採算合わず

原発問題で重要な情報をいただきましたので、転載させていただきます。

拡散歓迎です。

米原発が廃炉に-老朽化と安全対策で採算合わず
 |  原発がなければ料金が上がる、のではなく、原発があるから電気料金
 |  が上がるという当たり前のことを、政治家も国民も、いい加減理解し
 |  て欲しい。
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)

ロイター通信が11月22日に伝えるところによると、米国のドミニオン・リソーシズ電力が米ウィスコンシン州に所有するキウォーニー原発の閉鎖を決めた。

1974年に運転開始したキウォーニー原発は2033年までの運転認可をNRCから受けていた。
60年運転認可を得ていたわけだ。

しかし2011年4月に売りに出されて以降も買い手は付かず「経済的理由」(トーマス・ファレル社長兼CEO)で閉鎖のための費用として2億8100万ドル(約222億円)を計上することにしたという。

老朽原発のコスト高は、天然ガスの価格低下と相まって競争力を急速に失っている。
これは老朽化した石炭火力も同様である。

特に電力が自由化されている米国では、仮に今後天然ガス価格が上昇するようなことがあっても原発に戻ることは、巨額な投資コストを改めて原発に投じなければならないためにほとんど不可能であろう。

米国最大の電力ネットワーク「PJM」の今年1~9月の電力価格は、昨年同期を約30%下回り、2002年以来の低水準となっているという。

福島原発震災以来、原発の深層防護についての懸念が広がっている中、米国でも原発を減らして別の電源特に天然ガスに移行しようという動きが強まっている。

敢えて原発の運転を継続しようとした場合、今後も想定される安全性の向上に掛かる設備投資をどのくらい行い得るのか、そのような経営体力があるかどうかが問われるだろう。
電力会社の中でも大手のドミニオン(15州、600万の顧客に電力を供給する)が原発の閉鎖を決めたことは、米国原発の将来への明確な指標となるだろう。

日本でも同じことが言える。現在、柏崎刈羽原発浜岡原発では防潮堤や防潮壁の建設で1000億円以上の巨額の費用を投じている。
経営破綻状態の東電が行っていること自体異常なことだ。
また、他電力が全原発で行おうとしたら、それだけで経営破綻をしてしまう会社が出る。

もとより原発の安全規制は津波対策だけではない。電源設備の強靱化、多重化や周辺住民に対しての防災体制、広報体制の充実もただで出来るわけがない。

これらは会社だけではなく、国や自治体にも重い負担となってのしかかる。
そんなべらぼうなコストを電力料金に組み入れたら、今の倍でも足りないかもしれない。

原発がなければ料金が上がる、のではなく、原発があるから電気料金が上がるという当たり前のことを、政治家も国民も、いい加減理解して欲しい。