希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

大阪の情報通信技術研究交流会で講演

2010年度もあと1週間。
3.11の大震災で、流れが大きく変わってしまった年度となりました。

3月末締切の科研データベース「幕末以降外国語教育文献コーパス画像データベース」の作成も大詰め。
それに新学期の準備が加わり、慌ただしい限りです。

そんな中、3月29日(火)に情報通信技術研究交流会(AC・Net)で講演をします。

大阪大学成田一先生に頼まれて気軽に引き受けたのですが、今回の対象は理工系の研究者、技術者、経営者などで、いつもとは勝手が違います。ドキドキ。

でも、日本の英語教育政策の問題点を広く知ってほしいので、頑張ります。

イメージ 1

第188回 情報通信技術研究交流会 AC・Net 3月例会

・日時: 3月29日(火)16:00-19:00頃
・会場: 大阪新阪急ホテル 「星の間」
     〒530-8310 大阪府大阪市北区芝田1-1-35
     TEL (06)6372-5101 http://hotel.newhankyu.co.jp

・開会の挨拶  16:00-16:05

・講演1    16:05-16:10(講演者紹介)
         16:10ー17:20(講演+質疑応答)
「英語教育政策を問い直す」
講師 和歌山大学 江利川 春雄

*** 休 憩(20分間) ***
 
・講演2    17:40-17:45(講演者紹介)
       17:45-18:55 (講演+質疑応答)
「日本人の英語教育 ー社内英語化の愚ー 」
  講師 大阪大学大学院 成田一 教授

□主催:AC・Net(情報通信技術研究交流会)

<参加費>無料

<申込み・問合せ>AC・Net事務局 TEL 078-969-2235

江利川の講演要旨は以下の通りです。

「英語教育政策を問い直す」

 グローバル化時代に対応すべく、学校の英語教育が会話中心の「実践的コミュニケーション重視」に転換して約20年が経過した。この4月からは小学校での外国語活動も必修化される。

 だが、一連の英語教育改革は理論的根拠も成果の検証もないまま進められてきた。その結果、期待とは裏腹に、読解力を中心とする英語学力と学習意欲が著しく低下し続けているとする研究報告が相次いでいる。教員の疲労も限界にきている。

 なぜこうなってしまったのか。今後どうすればよいのか。
 まず、危機的な現状と原因を正確に認識し、その上で、今後の外国語教育政策のあり方と、日本人にふさわしい英語学習法を考えていきたい。