希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

戦前の英語教育用SPレコード

古書店やオークション経由で集めた戦前(一部は戦後直後)の英語教育用SPレコード(78回転)がかなりの数になった。40枚以上はある。

このままでは宝の持ち腐れなので、デジタル音声化することにした。

最近は古いレコードやカセットをCDに焼いてくれる便利な装置が発売されているので、さっそく購入。
1日かけてCD化した。
パソコンからiTuneに入れればiPodなどで聴くこともできる。

こうして、戦前からの幻の英語教育用レコードが現代に甦った。
語学教育にとって音声指導がいかに大切であるかは言うまでもない。
ハロルド・パーマーやデル・レ、英語教授研究所(のちに語学教育研究所)などの苦労に敬意を表したい。

神田乃武?i>King's Crown Readers の本文をパーマーが吹き込んだものや、戦後の新制中学校で大人気だったJack and Bettyに準拠したSPレコードもあった。
後者には映画版もあり、これは以前にNHKの求めに応じてDVD化してお送りした。

旧制高校などの入試には書取(Dictation)が課せられていたが、その対策用のレコードも発売されていた(しまった、この事実は拙著『受験英語と日本人』には書かなかった・・・)

それにしても、パーマーの吹き込んだレコードが多い。
彼は日本の英語教育改革のために実に多面的な活動を展開した。

こうした先人たちの努力に敬意を払って、少し紹介しておこう。
どなたか、この方面の本格的な研究をされないだろうか。

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こうした資料はぜひ授業でも使おう。
パーマーの話をするとき、実際に彼の声を聞かせるとイメージが膨らむだろう。

鼻炎に悩まされながら、ほこりだらけの大量のSPレコードをなんとかデジタル化した。
自分へのご褒美ではないが、「紀州梅鶏」のまるまる太った1羽を買ってきて、ダッチオーブンで丸焼きにした。

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これが実にうまい。
人参も玉葱もジャガイモも、信じられないくらい美味しい。
<m(_ _)m>

ダッチオーブンアメリカ西部開拓時代の鋳鉄の大鍋。
SPレコードと同じように扱いは大変だが、実にいい味を引き出す。

古い時代の方が豊饒だったものもあるようだ。