もうじき夏休みも終わり,とため息をついている人も多いのではないでしょうか。
この夏,旅行もしたい,本も読みたいと思いながら,実現できずに終わってしまったという人もおられるでしょう。(僕もそうですが。)
本日21日,僕は教員免許更新講習の講師として,「英語授業改善のあの手この手」と題した講習を行ってきました。
この免許更新制度はきわめて問題が多いと思いますが,どうせやるならお集まり先生にとって何か得るものがあり,お互いの経験交流を深め,ネットワークが築ければと思い,頑張りました。
さて,そうはいっても夏休みくらい旅をしたいもの。
現実が無理なら,せめて空想上の旅をしましょう。
現実が無理なら,せめて空想上の旅をしましょう。
ということで,2泊3日の「日本人と英語の出会いをたどる旅」に出かけましょう。
これは,大修館書店の『英語教育』2008年8月号の特集「英語教師のためのこだわりの旅」に寄稿したものをもとにしています。
旅程表は以下の通りです。
では,出発しましょう!
<1日目・長崎市出島>
出島は西洋に開かれた窓
あのころから病休や早期退職の教員が増え始めた。
今回の研修願にも校長は渋っていた。
最後は「教員は、授業に支障のない限り、本属長の承認を受けて、勤務場所を離れて研修を行うことができる」という教育公務員特例法まで示して、納得してもらったが。
せめて授業で使えるネタを仕入れて帰ろう。
最後は「教員は、授業に支障のない限り、本属長の承認を受けて、勤務場所を離れて研修を行うことができる」という教育公務員特例法まで示して、納得してもらったが。
せめて授業で使えるネタを仕入れて帰ろう。
事前に片桐一男著『出島―異文化交流の舞台』(集英社新書)で予習し、いざ出島へ。
市民ボランティアが親切に案内してくれる。
商館員の洋風部屋も調度品まで忠実に再現されている。
商館員の洋風部屋も調度品まで忠実に再現されている。
日本人の英語学習は「招かれざる客」から始まった。
200年ほど前の1808(文化5)年8月15日(旧暦)、イギリスの軍艦フェートン号がオランダ国旗で偽装し、長崎港に侵入したのである。
不意を突かれた日本側はなすすべもない。交渉しようにも誰も英語を知らない。
要求された食料や水などを差し出すしかなかった。
要求された食料や水などを差し出すしかなかった。
事件後、ただちに蘭通詞(らんつうじ:オランダ語通訳官)たちに英語の習得が命じられた。
その最初の成果が『諳厄利亜興学小筌(あんげりあこうがくしょうせん)』(1811年)で、英単語と基本英文を集めているが、haveを「ヘヒ」と発音するオランダなまりがキツいので、たぶん通じないだろう。
その最初の成果が『諳厄利亜興学小筌(あんげりあこうがくしょうせん)』(1811年)で、英単語と基本英文を集めているが、haveを「ヘヒ」と発音するオランダなまりがキツいので、たぶん通じないだろう。
(つづく)