希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

学習指導要領の「授業は英語で」は何が問題か(全文)

政府・文部科学省は、高校に続いて中学校でも英語の「授業は英語で行うことを基本とする」との方針を次期学習指導要領(2016年)に盛り込もうとしている。 個々の先生が授業を英語で行うかどうかは裁量権の範囲であり、基本的に自由であろう。 しかし、政府…

日本の外国語教育政策史点描(8)教育刷新委員会(2)

1948(昭和23)年11月19日の教育刷新委員会第11特別委員会第26回会合 には、臨時委員として市河三喜と斎藤勇(たけし)(ともに東京帝大名誉教授)が出席している。 次の第27回会合(同年12月3日)では、臨時委員が市河三喜、井出義行(東京外事専門学校)、石…

日本の外国語教育政策史点描(7)教育刷新委員会(1)

戦後の外国語教育政策を論ずるときに、最も重要なテーマが「学習指導要領」であることは言うまでもない。 当然、その方面の研究はおびただしく存在する。 しかし、戦後の民主主義的な教育政策を語る上で、どうしても検討しなければならない組織がある。 教育…

日本の外国語教育政策史点描(6)小学校の外国語教育(2)

小学校の外国語教育(2) 2000(平成12)年3月28日、経済団体連合会が政策提言「グローバル化時代の人材育成について」を発表した。 その後の学校教育に大きな影響を及ぼした提言で、英語教育に関しても、英語教員採用試験におけるTOEFL等外部検定試験の活用…

英語教育史学会広島例会(9月21日)

日本英語教育史学会 第249回 研究例会のご案内 日 時: 2014年9月21日(日)午後2時~5時 会 場: サテライトキャンパスひろしま 6階 604中講義室 (広島県民文化センター) 広島市中区大手町1-5-3 TEL: 082-251-3131 参 加 費: 無料 研究発表① 「戦後日本…

日本の外国語教育政策史点描(5)小学校の外国語教育(1)

「コミュニケーション重視」の外国語教育政策史を論じる上で、小学校への外国語教育の導入問題は重要な位置を占める。 小学校の外国語教育(1) 小学校外国語教育をめぐる問題は、今日に至るまで論争と実践的な試行錯誤が続く。 なので、私は自分の意見は極…