希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

伊藤和夫『新英文解釈体系』(1964)を読む(14)

新学期の慌ただしさの中で間が空いてしまいましたが、伊藤和夫『新英文解釈体系』(1964)を読むの第14回目をお送りします。
例によって、容量の限界まで画像をアップし、解説は最小限にします。

この間、いくつかのご質問を頂いていますが、回答するにはかなり「気合い」が要りますので、落ち着いて考える時間が取れるまで、いましばらくお待ちください。<m(_ _)m>

さて、今回は第8章 主要語を欠く節
一般の学習参考書では、まず独立の章にはならないでしょう。

伊藤は英文を左から右へと直読直解的に読む際に、主要要素をつかむ重要性を繰り返し述べてきました。
ですから、その主要要素を「欠く」という例外的な文構造については、何としても始末を付けておかなければならないと考えたようです。

伊藤は「この章の課題」で、次のように述べています。

「接続詞(又は関係詞・疑問詞)+〔S〕+V・・・という構造を探すことが英文を読む際に重要であればあるだけ、本来主要語を欠く節であるもにこの種の考え方を適用して、存在しないS+Vの関係を探し求める危険もますこととなる。この種の誤解を防ぐことは極めて重要なので、特に1章を設け、この種の形を一括して示すことにした。」

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この後に「第9章 共通関係」が登場します。
きわめて重要な章です。
乞う御期待。

(つづく)