希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

「安全神話」もとから「おとぎ話」

本日5月5日は子どもの日。
子どもを放射能からいかに守るかを真剣に考える日にしたいものです。

そんな気持ちで朝日新聞の朝刊を読むと、河野太郎自民党衆議院議員)の筋の通ったコメントが載っていました。

中曽根康弘以下、原発を推進し、巨額の利権にまみれてきた自民党の中にも、まともな見識を持った議員がいることが新鮮な驚きでした。

氏は記者の質問に次のように答えています。

核廃棄物 捨て場所ない

自民党で数少ない「脱原発」論者です。
  
「最大の疑問点は使用済み核燃料など高レベル放射性廃棄物、いわゆる『核のゴミ』を捨てる場所が日本にはないのに、原発を増やそうとしたことだ」 

-3・11で原発の「安全神話」が崩れました。
  
「もともと、おとぎ話の世界だ。土木学会原子力土木委員会津波評価部会のメンバーの多くは、電力会社で占められていた。お手盛り津波対策をつくりながら、今さら『想定外でした』というのは通らない」
 
-「神話」はどう作られたのでしょうか。
 
「中心は自民党経済産業省、電力会社だ。自民党は電力会社から金をもらい、立地自治体に補助金を出しやすい制度を整えてきた。経産省は電力会社に金を出させて公益法人を作り天下っている。東芝や日立などメーカーに加え、建設業界など産業界も原発建設を後押しした。電力会社は大学に研究費を出し、都合の良いことしか言わない御用学者を作り出す。多額の広告代をもらうマスコミは批判が緩み、巨悪と添い寝してきた。政・官・産・学・メディアの五角形が『安全神話』をつくった」

利権で行政をゆがめた
 
自民党内で東電と原発を守る動きがあります。
  
甘利明氏の会議がそうだ。推進派がズラリと並び、引退した加納時男氏まで座る。次の選挙でそういう議員を落とすしかない。国民の目が必要だ。3月11日で隠してきたうみが全部出た。自民党がやるべきことは謝罪だ。利権で原子力行政をゆがめたのだから。政府には原子力政策を促進した中曽根康弘元首相に近い与謝野馨氏がいる。与謝野氏の発言は、明らかに東電を守ろうとしている」
 
世論調査では半数が「原発現状維持」です。
  
「正しい情報が伝わっていないからだ。時間をかけて原子力を止めていけば国民の暮らしへの影響は少ない。原子力は環境にやさしくない。海外では再生可能エネルギーが伸びているが、日本では加納氏らが『原子力の邪魔』とつぶしてきた。経産省が出そうとしない情報をきちっと出せば、世論は変わる」
 
―東電の賠償問題をどう考えますか。
  
「賠償金はいずれ電力料金に上乗せされる。国民が負担するのなら東電の存続を前提にしてはダメだ。逆立ちしても鼻血が出ないぐらいまで賠償金を払わせるべきだ」

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この記事の隣りに、くだんの加納時男氏経団連が支援した「財界候補」議員で、東電顧問)のコメントが載っています。
まあ、読んでみてください。ひどいものです。(英語教育界にも、こんな人物はいます。)

ちなみに、加納氏の顔写真は悪役を演じたときの岸部一徳にそっくり。
利権にまみれると、こんな顔になるのですね。