爆弾低気圧なんて、これまでの日本語の語彙になかったですよね。
人類が地球を壊した罰でしょうか。
1月14日、成人式の日の羽田空港は悲惨でした。
最初からダメだとわかっていれば、ココロの準備もできます。
しかし、この日、関西空港行きの飛行機には予定どおり乗り込んだのです。
が、そのあとがいけません。
吹雪です。
羽田で吹雪き!
羽田で吹雪き!
機体の除雪作業のため30分以上足止めをくらいましたが、いよいよ滑走路へ。
離陸の順番待ちをしているうちに、雪のためか操縦室の計器類に異常が発生。
なんと、ターミナルに引き返すというアナウンス。
凍り付く機内。
凍り付く機内。
機体を整備し直すというではありませんか。
おまけに、雪のため、整備車両の到着は亀のように遅い。
窓の外は降りしきる雪。
またも除雪作業。
またも除雪作業。
やっと終わったと思ったら、なんと燃料補給。
という具合で、3時間も狭い機内に閉じ込められました。
シートベルトを付けたまま。
シートベルトを付けたまま。
この間、ケータイは禁止。
カバンにある活字と来たら、大学院生の審査用の博士論文だけ。
カバンにある活字と来たら、大学院生の審査用の博士論文だけ。
「これって、読むの疲れるし!」
でも、仕方ないので、この博士論文を読み直していましたら、前の座席のおっさんが「なんで早く飛ばない!」と訳のわからないイチャモンをキャビン・アテンダントさんにぶつけ始めました。
「彼女らのせいとちがうやろ、アホ!」
周囲の空気がささくれてきて、それでなくても頭に入らない博士論文がますます頭に入らない。
あまりに頭に入らないので、「論文が頭に入らないほどオレの頭は悪いのに、昨日はなんでキツイ意見を院生にぶつけてしまったのだろう」と、強烈な自己嫌悪。
「いや、待て。オレが平常心を失っているのは、前のおっさんのせいだ」と、他人を憎みだした自分。
そんなジコチューの自分に、またもジコ嫌悪。
やはり密閉空間に情報不足というのは、異常な心理状態を生むものだということを発見したのでした。
そんな発見で落ち込んでいたちょうどそのとき、なんと、約3時間遅れで飛行機は離陸を開始。
分厚い雪雲の上は、抜けるような青空でした。
これって、人生です。
ほどなく、(ほんと、今回は、ほどなく)和歌山上空。
我が家はこの雲の切れ間の下あたり。
晴れてる!!
終わりよければ、すべてよし。