僕は以前からオキシトシンに注目しており、協同学習に関する講演などでは、いつもマクラとしてこの話をする。
人類が長い進化の過程で獲得してきた物質のようだ。
鋭い牙も爪もない人類が過酷な環境で生き残ってきたのは、仲間との協同的な活動(助け合いと相互理解)を通じてなのだ。
その意味で、言葉によるコミュニケーション能力を伸ばすと共に、ぜひオキシトシンを分泌するような授業を展開したい。
では、オキシトシンはどうすれば分泌されるのか。
僕なりにまとめると、以下のようになる。
1.ほめる。
2. 親切な行いをする。
3.触れ合う(ハイタッチ、握手、ハグ)。
4.目を見る。
5.目標に向かって一緒に学び、話し合い、行動する。
6.一緒に感動し、共感し合う。
これらを英語の授業の中にもどんどん取り入れたい。
だから、教師による一斉講義型の授業ではなく、ペアワークやグループワークを頻繁に取り入れ、お互いの目を見て議論し、ひとつの活動が終わるとハイタッチ(英語ではhigh five)をするなどの活動が大事なのである。
一言で言えば、「部活のような授業」にすることである。
チームとしての連帯感を育み、自律的に学んでいく授業を教師がいかにデザインするかがポイント。
キーワードは、「つながり」 「信頼」 「共感」である。
6月2日のゼミでは、さっそくオキシトシンを出す英語活動を実践した。
さすがにハグしあうわけにはいかないので、ペアで相手の背中や手のひらに指でアルファベットを書き、それを当て合う活動をした。
一発で和やかな雰囲気になり、笑顔がこぼれていた。
詳細は丹羽さんによるゼミ通信をご覧ください。