希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

(緊急アピール)奨学金・国立大学運営費 大幅削減の危機

10月19日(火)までに、政府にパブリックコメントを!

奨学金・授業料減免のための予算や、国立大学運営費が大幅にカットされようとしています。
これを防ぐため、政府にパブリックコメントを送りましょう。

2010年6月22日に閣議決定によって、国立大学法人の運営費交付金を含む文部科学省の概算要求額は、11%と大幅に削減される見通しです。

もしこれが実行されれば、授業料の大幅値上げ、減免措置の削減、教育・研究経費および給与の大幅カット、学部・学科の縮減は必至です。

教育機関に支出される日本の公的支出の割合は、GDP比で3.4%と、OECD加盟28ヵ国中で最下位です(2007年)。

日本は教育への国の投資が少ない分、私費負担が33.3%を占め、加盟国平均の17.4%を倍近く上回っています。とりわけ、大学などの高等教育への私費負担は67.5%にも達しています。

特にリーマンショック後の不況によって、私の大学でも授業料を支払えず、大学を中退・休学する学生が急増しています。

こんな現状で奨学金・授業料減免関係の予算や、国立大学への運営費交付金を大幅に削減すれば、若者の就学機会を一段と奪うことは確実であり、大学の教育研究機能を痩せ衰えさせることになります。それは日本の将来を危うくする行為です。

すでに国立大学の基盤を支える運営費交付金は、法人化後6年間で830億円(6.7%)も削減されており、教育研究に障害が出ています。これ以上の経費削減は、高等教育の破綻につながります。

一方で、削減額のうち「1兆円超」(政府全体)を財源に、特別枠の要望ができる仕組みとなりました。この特別枠の要望事業については「政策コンテスト」で仕分けされることになっています。

国立大学に関係する事業は、国立大学法人運営費交付金のほか、科学研究費補助金に関係するものがあります。この政策コンテストでは、パブリックコメントによる国民からの意見募集の結果を基礎として、「評価会議」において評価し、政策の優先順位づけを行うこととされています。

教育の機会均等と、次世代の日本を支える人材の育成のために、ぜひパブリックコメントを寄せましょう。

パブリックコメント締切は10月19日(火) 17:00です。すぐ行動を起こしましょう。

詳細は和歌山大学のホームページをご覧ください。
http://www.wakayama-u.ac.jp/public_comment.html#pc

<コメントの出し方>

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 以下の URLからログインします。ユーザ登録した際のメー
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https://seisakucontest.kantei.go.jp/login/index.php

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ます。別のブラウザを使ったり、他サイトへ寄り道したりする
と、ログイン情報が消失してコメントが入力出来ない可能性が
ありますのでご注意下さい。

奨学金・授業料減免関係
「学習者の視点に立った総合的な学び支援及び「新しい公共」の担い手育成プログラム」(1904)
http://seisakucontest.kantei.go.jp/form/?t=1904&EXE=NEW

私は、ぞれぞれの項目で「そう思う」を選択しました。
「良い点」などの欄には以下のように記入しました。よろしければ、自由に引用して下さい。

<良い点>
リーマンショック後の不況によって、授業料を支払えず、中退・休学する学生が急増しています。
これは日本の未来にとって、重大な損失です。
日本は教育への国の投資が少ない分、私費負担が33.3%を占め、加盟国平均の17.4%を倍近く上回っています。とりわけ、大学などの高等教育への私費負担は67.5%にも達しています。
この異常事態を是正し、無利子奨学金を拡充し、授業料減免措置や経済的支援体制を拡大するための政策として、このプログラムは高く評価されます。

<悪い点>
特になし。

<その他、ご意見>
事態は急を要します。

国立大学運営費交付金の関係
●「強い人材」育成のための大学の機能強化イニシアティブ(1905)
http://seisakucontest.kantei.go.jp/form/?t=1905&EXE=NEW

☆国立大学の基盤強化
国立大学の基盤を支える運営費交付金は、法人化後6年間で830億円(6.7%)も削減されており、教育研究に障害が出ています。
これ以上の交付金の削減は、大学を機能不全に陥れ、日本の将来を危うくする行為です。
先進国や中国などの周辺諸国がこぞって高等教育予算を充実させている中、日本の国際競争力の強化と持続的な成長戦略の一環として、国立大学法人への運営費交付金を拡充し、大学教育を充実させるべきです。
その意味で、この大学機能強化イニシアティブは重要政策事項です。

<悪い点>
特になし。

<その他、ご意見>
この事業には日本の未来がかかっています。