希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

原発を全部止めても電力不足にはならない


『原発』ー 小出裕章 / 広瀬隆 (電力不足はウソ!)まとめ

日本にあるすべての原発を止めても、電力不足は起こりません。

この単純な事実を正しく伝えるマスコミは、残念ながらほとんどないようです。
電力会社や経済産業省のウソを丸呑みにして、けっきょくは国民を欺いています。

よく流されるのが、日本の電力の3分の1は原発によるものだ、だから原発をすべて止めたら停電するというウソです。

これが脅しとなって、かなりの人々が「原発は危険だけど、停電したら困るし」と、原発やむなし論に転げてしまうのです。

このウソのからくりは、総発電設備能力を隠して、総発電量に占める原発の割合だけを述べている点にあります。

つまり、現在、電力会社は原発を稼働させたいために、大量の発電能力がある天然ガス火力発電所を持ちながら、その稼働率を5~6割に意図的に押さえているのです。
(ちなみに、天然ガスの採掘可能期間は200年以上あり、ウランよりもはるかに豊富で、しかもクリーンです。)

また、石油火力発電所稼働率はなんと1~2割に下げています。
ですから、これらを動かせば、原発をすべて止めても電力不足にはならないのです。

現に、東京電力は2002年に原発の重大欠陥を隠蔽し、データ改竄が発覚したために、福島第一、第二、柏崎刈羽原発の原子炉17基をすべて停止しましたが、まったく停電していません。

太陽光発電風力発電などの新たな発電設備を作らなくても電力は足ります(エネルギーシフトは必要ですが)。

下のグラフは広瀬隆さんの『FUKUSHIMA 福島第一原発メルトダウン朝日新書)からのものです。

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これ以上、政府・電力会社にだまされないようにしましょう。

原発は火力発電よりもコストがかかりますし、今度のような大事故が起これば天文学的な補償費がかかり、子々孫々まで取り返しのつかない汚染を引き起こすことになります。
溜まり続ける放射性破棄物を処理する方法もありません。

いままさに、私たちは歴史的な岐路に立たされています。
真実を知ることによってしか、未来の選択はできません。