希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

高校での教育実習体験記

高校で教育実習を体験してきた4回生の川口君より、実習報告書がとどきました。
本人の了解を得てご紹介します。

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5月23日から6月3日まで、母校の高等学校での教育実習に参加させていただきました。
前年に附属中での教育実習に参加したのですが、採用試験を高等学校で受験する予定だったため、2回目の実習を高等学校でさせていただくことにしました。
高校に教育実習に行く人は多くないと思いますが、この体験記の中に何か参考にするようなことがあればぜひ役立ててください。

担当HR・担当科目
今回の実習では、HR指導・教科指導ともに1年生を担当しました。
担当科目は2クラス分の英語IとオーラルコミュニケーションIでした。HR・授業担当はA組(国公立文系・理系、私立理系対応クラス)で、D組(国公立文系対応クラス)は授業のみを担当しました。

実習生活
毎朝8時ごろに登校しました。その後職員朝礼に参加してその日の諸連絡を確認し、SHRで生徒たちに一日の連絡を行いました。
授業は50分で、週2日は7時限授業、それ以外の日は6時限授業となっていました。

最初は担当クラスの英語科の授業を見学させていただき、それから実際に授業を行いました。
空きコマの時間は他の英語科の先生方や他教科の先生方、他の実習生の授業を見学したり、自分の担当クラスの授業準備や教材研究をしたりしていました。

放課後は、掃除監督や日直日誌のチェックなどの担任業務を行ってから、授業準備や教材研究、指導教員の先生との打ち合わせを行いました。
学校が8時に閉まるため、7時半以降に学校を出ることが多かったです。

それ以外にも小テストの採点や、生徒の引率、大学生活についてのレポートなどなど、いろんな仕事がありました。また、時間の合間を縫って部活指導にも行きました。
休日は早朝から部活の総体への引率や大会の運営業務などをして、夜に授業準備や教材研究に取り組みました。

実習生控室では他教科の実習生とお互いの授業へのアドバイスやコメントをしたり、模擬授業や板書練習をしたりしていました。また控室に先生方が来ることも多く、授業のアドバイスをいただいたり学校の現状などについてお話したりしました。

実習を振り返って・アドバイス
実際に授業をさせていただいた週あたりの回数は、附中での実習よりも多かったです。
授業数が多いことに加えて授業のスピードが速いことで、教材研究を終えるのに夜遅くまでかかることもしょっちゅうでした。
もちろん研究授業の前日はほとんど寝られませんでした。実習は体力勝負といった面もあるので、効率よく仕事を進めてできるだけ早く寝ることをおすすめします。とは言っても実習中にガッツリ寝られる人はなかなかいないと思いますが…。

今回の実習では少しでも多くの生徒と関わるようにしました。
毎朝のSHRや掃除の時間、LHRなど、英語の授業以外で生徒と関わる機会も多くあって楽しかったです。
生徒との関わりの有無で授業の盛り上がりも大きく変わってくるということもあるので、実習に行った際には積極的に生徒に絡みに行くといいと思います。

また、教育実習に行った際にはほぼ確実に話を振られるので、今のうちから日頃から身の回りのことに対して大きくアンテナを開いて、色々な話のネタを集めておいたらいいと思います。

あと、現職の先生からたくさん話を聞きましょう。
大学にいると、どうしても学校など教育現場の現状に疎くなりがちです。先生方の生きた意見を伺うことは大学での研究にも生きると思います。教採についてのアドバイスなどもいただけるかもしれません。

…と色々書きましたが、とりあえず実習で一番大事なのは(自分自身ができていたかどうかはここでは触れませんが)全力を尽くすこと・普通のことを普通にこなすことだと思います。
こういったことが出来る人は、手を抜いたり中途半端な取り組み方をしたりする人よりも、実習で得られるものが多いと思います。

これから実習に行く人は本物の教師になったつもりで、自分の知識や技術など、持っているものすべてを出せるように精一杯頑張ってください。