希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

教員採用試験合格体験記(1)

江利川ゼミ4回生で今年の大阪府教員採用試験(中学校・英語)に合格した永田眞也君から、「合格体験記」が寄せられました。(パチパチ)

後進のために役立つ内容ですし、現在の教員採用試験の実態を知っていただくためにも、本人の了解をえて掲載させていただきます。

なお、長文ですので、ごく一部を割愛するなど編集し、数回に分けて連載いたします。(江利川)

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教員採用試験合格体験記 ―こんな私でも合格するんかいっ!―

江利川ゼミ所属 永田眞也

受験日時:平成21(2009)年7月19日 1次・面接試験
              7月26日 1次・筆答試験
              8月12日 1次合格発表
              8月22日 2次・筆記試験(午前)、実技試験(午後)
              9月18日 2次・面接試験
              10月26日 最終合格発表

受験地域:大阪府
受験校種:中学校 英語  倍率約7倍(たぶん)

<はじめに>

 この体験記を書くにあたって、自分の記憶を辿りながら記述している。したがって、面接官の発言等が実際のものとは異なる場合があるが、その辺りは記憶というあやふやなものなので、ご容赦いただきたい。また、文章の所々に、副題にあるような奇抜な文を入れており、読み手が思わず口に含んだ牛乳を噴き出すほど(言い過ぎ)、飽きずに読めるように心がけたつもりである。また、書き手の側から、合格に至る重要なポイントだったかな、と思う部分や、自分の経験と対比させて、強調しておきたい部分を太字にしているので〔註:このブログでは無理〕、そこは是非参考にしていただけたらと思う。

<本格的な勉強の開始時期>

 私が平成22年(2010年)度採用の教員採用試験(以下、教採)のための勉強を本格的に開始したのは、オーストラリアへの語学研修から帰ってきた後の、2009年3月の下旬からである。一次試験の試験日まで残り4か月ほどといったところだった。周りの受験者はおそらく昨年の12月ごろにはすでに始めていただろう。家では殆ど勉強しない人間だったので、勉強は大学や公民館などの公共施設で、同じ大阪府の試験を受ける友人とともに行った。

<1次試験対策>

(1)筆記対策
 市販の対策本などは教科等の専門分野のものを除いて貸し借りをして経費を節約。同じ年度の試験問題を全員が行った際は、答え合わせをして点数を競ったり、教職教養に於いてどこを間違ったのかを確認したりしながら、互いに知識を深めていった。ふとした時に教職教養の問題を出し合うなどして自分たちが覚えたことを確認し合い、あやふやな場合はその場で確認をして(常に試験対策本を所持していたので)記憶に間違いのないように心がけた。しかし家に帰ると何も勉強しないでゲームに没頭したこともかなりあった。また、試験前日はあまり勉強せずに体調に気を配ることに専念してさっさと寝た。マイペースな私。こんなんで結果1次試験通過したんだぜ?

(2)面接対策
 春から大学で行われているLOGOSという教採対策講座に積極的に参加したり、教育学部本棟1Fにある教職・キャリア支援室に予約を入れて面接練習を行ったりした。また、江利川師にもエントリーシートの添削をお願いしたこともあった。さらに、教採対策の有志の学生グループに参加し、数名の教授の先生方にお願いして、放課後に面接練習をしていただいたことも何度かあった。面接は場数を踏んだ者が勝利する。練習だからといって侮ることなかれ。実際に被験者側の椅子に座るとけっこう緊張する。練習は本番のように、本番は練習のように。アガリ症の子なんかはそういう場で訓練していくしかない。要するに、試験のために利用できるもんは何でも利用してしまいなさい。

(3)前日までの1週間
 万全の態勢で臨むなら、一度会場の入り口まで下見をしておくと良い(中に入ることは要項に「禁止」と記載されている)。別に当日もたくさんの若いスーツの人種が同じ時間帯に来るわけだから、最寄り駅で降りてからは流れに沿って歩けばいいだけだが、下見をしておくと試験の現実味が出てくるとともに、道を知っているので安心感が少なからず出る(はず)。それと、当日の所持品をチェックしておくこと。証明写真や切手、筆記用具などの準備に漏れや死角がないか、要項等をしっかり確認しておく。消しゴムは2つ持っておきたい。前日は、当日の朝に何もいじらなくていいように、持って行く鞄の中に必要なものを全て入れてから寝る。自宅の机の上に受験票を忘れてきたなんていう事態は洒落にならない。

(つづく)*次回は「1次試験当日」