希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

グローバル企業と政治家が歪める英語教育:8.24阪大でシンポ


第6回英語教育総合学会


日時:824日(土)13001700

場所:大阪大学大学院言語文化研究科A2F大会議室
豊中キャンパス:HP参照
 

特別講演

この国の言語教育政策を考える対症療法から原因療法へ 

                     大谷泰照大阪大学名誉教授)

 

シンポジウム

グローバル企業と政治家が歪める英語教育


基調講演 超国家企業と政治家が破壊する学校英語教育 江利川春雄和歌山大学

「英語で授業」と「入試にTOEFL」で壊れる現場 成田一大阪大学名誉教授)

「英語で授業」への対応の現状 佐渡正英熊本県立荒尾高校

実務では英語より専門性が重要  松岡徹治(関西家電メーカ)

 

全体討議

参加費500円 詳細は英語教育総合学会HP参照。茶菓子提供。

懇親会1000

一般の方の参加歓迎。直接会場にお越し下さい。 

問い合わせ:事務局 orchid-e[@]kcc.zaq.ne.jp [@]を@にしてください。

 

シンポジウムの理念

日本の英語教育では、コミュニケーション偏重の中、文法・語彙だけでなく発音教育までが軽視され英語力が低下したまま、高校で「英語での授業」が始まり、現場には混乱が広まっている自民党教育再生実行本部は、「大学において、従来の入試を見直し、実用的な英語力を測るTOEFL等の一定の成績を受験資格および卒業要件とする」という提案を実施させようとしている。シンポジウムでは、英語の言語差、文法的な仕組みの違いも踏まえて日本英語教育のあるべき姿」を明らかにしたい。

 

シンポジウム概要

大谷講師この国の言語教育の最大の問題点は、基本的な教育条件の改善にはほとんど手をつけず、ただひたすら教師の指導法の転換だけで言語教育の飛躍的な前進が可能であるかのように考える教育行政担当者の言語認識そのものである。この点を、ご一緒に検討してみたい。


江利川講師:大学入試や卒業要件にTOEFL等の高度な外部検定試験を導入する。黒幕は楽天などの超国家企業。自己の利益のために、国民教育を破壊してでも英語が使える「グローバル人材」の育成を公教育に要求する。その危険性を暴く。


成田講師「コミュニケーション英語」への転換を図る文科省が「英語での授業」を実施しただけでなく、大学入試や卒業要件にTOEFLを導入する政治的な動きもあり、英語教育が崩壊の危機に瀕している。言語類型と習得理論、脳内処理の観点から、無謀な企ての欠陥を明らかにしたい。


佐渡講師:「英語で授業」が開始され、想定内外の問題が浮かび上がってきた。生徒不在の事態を避けるため、我々英語教師に何ができるのかを、幾つかの高校の取り組み例を基にその打開策を模索したい。


松岡講師:企業では、常に英語での意思疎通を求められる訳ではない。英語が必要な状況で本当に使え、業務を通じて会社に利益をもたらす人材が大切だ。仕事が分かった上での英語運用能力が問われるのだ。