問題別討論会の「アクティブ・ラーニングと英語教育」は大盛況でレジュメが足りなくなるほど。
翌26日(日)は英語授業研究学会関西支部 第27回春季研究大会で大阪の樟蔭女子大学に。
ここでも「アクティブラーニングで授業はどう変わるか」と題された課題別討論会が開催され、会場に入れきれないほどの人たち(100人以上か)が参集され、大急ぎでレジュメを増刷するほどでした。
提案者(登壇順・敬称略)は、江利川 春雄(和歌山大学)、和田 憲明(姫路大学、前神戸大学附属中等教育学校)、山本 崇雄(東京都立両国高等学校)。コーディネーター:は松永 淳子(大阪府教育センター)でした。
登壇した僕が言うのもへんですが、とても充実した内容で、2倍の時間が欲しいほどでした。
討論会の内容を紹介する時間はありませんが、東京からお出で頂いた登壇者の山本 崇雄先生から発売前の新著『なぜ「教えない授業」が学力を伸ばすのか』(日経BP)をサイン入りで頂きましたので、お礼を込めてご紹介いたします。
山本先生も「教え込み型」の一斉授業を長らく続けてこられました(僕もそうです)。
その教育観を一変させたのは、2011年の3・11東日本大震災。
被災地に立った先生は涙が止まらず、こう決意したそうです。
「人間には、ゼロからスタートしなければならないときが来る。教師がいなくても学び続ける子どもたちを育てなければならない」
こうした信念に基づいて「教えない」教育の試行錯誤が始まります。
英語教育における授業実践については、前著『はじめてのアクティブ・ラーニング! 英語授業』(2015)で具体的に述べられています。
これも素晴らしい本で、僕は今年3月卒業のゼミ生・院生全員に贈りました。
今回の新著『なぜ「教えない授業」が学力を伸ばすのか』は、先生が「教えない授業」を実践するに至った思い、試行錯誤の過程、めざましい成果、学校全体を変える可能性、家庭での実践法に至るまで、良質のエッセイのような読みやすさで書かれています。
今回の本は、英語教師だけでなく他教科の先生たちにも、一般の人々、とりわけ子どもを持つ親にも、ぜひお読みいただきたいと思います。
また、そう書かれています。
また、そう書かれています。
根底に流れるのは、子どもたちの成長を願う山本先生の熱い思いと、子どもたちへの信頼です。
そんな思いは、次の言葉に集約されています。
「激変する社会で、力強く自立し、生き抜く子どもたちを育成するために、学校は変わらなければなりません。そして、学校を支える家庭も変わらなければならないのです。大人がマニュアルをつくり、要領のいい生き方を教えるのではなく、「教えない」ことで子どもたちに自立を促していく教育が、教師だけでなく、全ての親に求められているのです。」(11ページ)
最後に目次をご覧ください。
そして、ぜひ本書をお読みください。