センター試験に代わる「大学入学共通テスト」が、リスニングと読解だけの「2技能入試」に後退し、2024年度からは民間の資格・検定試験に丸投げされます。
大学英語入試が、教育課程を無視した民間テスト導入で業者に「市場開放」され、高額な受験料、地域格差、試験対策の追加負担、等々で生徒と教師と保護者を苦しめます。
あまりに不条理かつ危険な制度改悪に対して、東京大学高大接続研究開発センター長で、元・高大接続システム改革会議委員の南風原朝和(はえばら ともかず)教授が、去る6月18日、大学入試センターに下記の公開質問状を提出しました。
それに対する「回答」に対して、南風原先生はさらなる意見表明をされています。
ことは、大学入試問題、ひいては小中高の英語教育にかかわる大問題です。
勇気ある先生を応援すべく、ぜひ拡散し、みんなで考え、行動しましょう。
0.大学入試センター「「大学入学共通テスト」における問題作成の方向性等と本年11月に実施する試行調査(プレテスト)の趣旨について」
http://www.dnc.ac.jp/news/20180618-01.html
http://www.dnc.ac.jp/news/20180618-01.html
1.「平成30年6月18日発表「「大学入学共通テスト」における問題作成の方向性等と本年11月に実施する試行調査(プレテスト)の趣旨について」についての公開質問
http://www.p.u-tokyo.ac.jp/~haebara/Ask_DNC_20180619.pdf
http://www.p.u-tokyo.ac.jp/~haebara/Ask_DNC_20180619.pdf
なお、「英語4技能入試」をめぐる歴史と問題に関しては、7月3日(火)の「朝日新聞」掲載の「英語をたどって」でも取り上げられる予定です。(私も取材協力しました。)
「英語入試に4技能を!」の声は、実は100年ほど前からあがっていました。
しかし、実現には至りませんでした。
それほどの大問題を、財界と官邸主導の安易きわまりない方法で強行するのは危険すぎます。