希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

英語教育史学会11月例会(京都)

秋の京都に集まりませんか!

日本英語教育史学会第225回月例研究会 

日時:2009(平成21)年11月15日(日)午後2時~5時 

場所:キャンパスプラザ京都京都市下京区) JR京都駅徒歩3分

  研究発表 А|翅叱一(賢勇スクール)「明治初期和歌山紀北地方の私学校と河島敬蔵」

【発表概要】「学制」が公布されて施行されるまで3ヶ月もかかった地勢条件の悪い和歌山で、明治維新早々から明治10年代にかけて和歌山紀北地方で中等レベルを目指す私学校が出現した。その1つである自助私学校に和歌山出身で正則、変則の両方を身につけた河島敬蔵が英語教師として赴任した。河島は日本初のシェークスピア文学の翻訳者としても知られている。和歌山紀北地方で私学校が出現した理由を考察し、竹村や吉武が紹介しなかった河島について発表したい。

  研究発表◆А々祥?扈嬪此箆族了蛎膤悄法岷儻貭命教育の歴史(3):欧文社通信添削会を中心に」

【発表概要】1931(昭和6)年9月、赤尾好夫が欧文社通信添削会(旺文社の前身)を設立した。日本初の本格的な通信添削事業である。翌年7月には会員誌『受験旬報』を発行し、1940(昭和15)年に『蛍雪時代』に発展する。こうして、明治中期から中等教育機関を代替補完し、英語教育の大衆的な普及に貢献してきた通信教育は、明確に上級学校の受験用へと変貌する。1942(昭和17)年度には、旧制一高(現・東大教養学部)の合格者480人中、同添削会会員が280名(58%)を占めた。そうした知られざる実態と歴史的意義を明らかにしたい。