希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

日本人姓名の英語表記について(英語版)

朝日新聞2010年11月24日号の「異議あり」に掲載された日本人姓名の英語表記については、読者の方からたくさんのメール、手紙、「声」の欄での反論や別角度からの意見などをいただきました。

また、このブログでも過去最高のコメントをいただき、関心の高さをうかがい知ることができました。
この場をお借りして、厚くお礼申し上げます。

このたび「異議あり」の記事が英訳されて英字新聞のHerald Asahi 2011年1月22日号に掲載されました。

また、電子版のasahi.comにも掲載されましたので、ご覧ください。
http://www.asahi.com/english/TKY201101210357.html

Herald Asahiは日本人の姓名表記を「名+姓」の順で書くのが一般的ですが、僕は特別にお願いして「姓+名」の順に表記してもらいました。そのことが冒頭に注記されています。
わがままを言ってすみません。(^_^;)

さすがにプロの訳はうまいですね。感服です。
時間がなかった事情もあるのですが、ゲラの段階で僕が直したのは2箇所だけでした。

その一つは、日本語版(僕の発言)で「来年度から小学校で外国語活動が必修化されます」となっていた部分が、ゲラの段階では English will become a compulsive subject となっていました。

これでは、「英語が教科として必修化される」と誤解されてしまいます。
もちろん、正しくは「外国語活動」であり、「教科」(subject)ではありません。「道徳」のように、成績を付けない「領域」として必修化されるだけです。

そこで編集部に Foreign language activities will become compulsory でどうでしょう、と提案したところ、その通りに修正してくれました。

ちなみに、僕は小学校での「英語」の「教科化」には反対です。

先の日本語版でも、編集委員の刀祢館さんとは原稿段階、校正段階で何度もやり取りをし、一字一句ミスのないように気を配りました。当然ですが。

ですから、このブログで問題にしている毎日新聞の「授業はすべて英語で」という誤報(2010.12.4)についても、記者さんは取材源である文部科学省と記事原稿に関してやりとりをしているはずです。

ですから、僕は記者さんだけのせいではないと申し上げてきたのです(兄も新聞記者ですから、苦労はよく知っています)。

ということは・・・・