希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

芹沢栄『英文解釈法』(金子書房)ついに復刊!

芹沢栄の名著『英文解釈法』(金子書房、三訂版1958)が,ついにオンデマンド版で復刊されました。
  http://www.kanekoshobo.co.jp/np/isbn/9784760880133/

この朗報は,ケンチャナヨさんから情報提供いただきました。ありがとうございました。

この芹沢栄の『英文解釈法』がいかに素晴らしい参考書であるかは,過去ログで書きました。
また,拙著『受験英語と日本人』(研究社,2011)でも詳しく紹介しました。

外山滋比古氏が言うように,「英文解釈法」は日本人の偉大な発明です。

日本語とは言語構造が大きく異なる英語を,いかに正確に理解し,効率よく母語に置き換えられるかを極めた優れワザです。

英文解釈法という日英比較対照によって,母語(日本語)を再認識し,錬磨し,思考力を高め,それが英語力の向上に寄与するという正の循環が生まれるのです。

音声やオーラルも大事ですが,英文解釈をしっかりやらなくなったあたりから「大人の英語力」の低下が始まったと僕は考えています。

ですから,このたびの復刊が日本人の英語力の復活へとつながることを願っています。

そのためにも,このブログの「英語教育史料」で紹介したような英語参考書の名著が次々に復刊してくれることを願っています。

ついでに,カラー写真を満載したビジュアルな「日本英語参考書ビジュアル図鑑」のようなものがあるといいですね。

どこかの出版社が乗り気になってくれたら,僕の資料を全部提供し,解説を引き受けますよ。(^_^;)