希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

第3回英語教育総合学会(7月22日:大阪大学)

5月19-20日に東京の拓殖大学で開催された日本英語教育史学会第28回全国大会が盛会のうちに閉幕しました。

私のところの学部生,院生も参加し,2名とも会員になってくれて,嬉しい限りです。
レベルの高さと熱い議論(懇親会を含む)に感激しておりました。

昨夜遅くに飛行機でもどり,本日は早朝から「金環日食」。
和歌山北部の拙宅からはよく見えました。
これまた感激です!

さて,今週末の5月26-27日は日本英文学会の全国大会
日本人の英語学習方を再考するシンポに登壇します。
で,少しのんびりしたかったのですが,5月31日(木)は紀の川市立貴志川中学校で協同学習の研究会の講師。
6月11日(月)は和歌山県星林高校の生徒たちに,大学での英語授業の魅力をお話しします。

で,少しのんびりしたかったのですが,7月22日(日)には以下の学会が開催されます。
面白そうですよ!

第3回英語教育総合学会

日時:7月22日(日)13:00-17:30
場所:大阪大学大学院言語文化研究科A棟2F大会議室(豊中キャンパス:HP参照)

シンポジウム
「生徒はどこでつまづくか?」―教育現場の悩みと理論的検討―

司会・コメンテータ:成田一           (大阪大学

「英語の学びとつまづき―自己調整学習の観点から」   竹内理(関西大学
「生徒の発音をどう指導するか-教員教育が先決」  有本純(関西国際大学
「中高で文法をどう教えるか」            奥田隆一(関西大学
「どうすれば読解力が上げられるか」       泉恵美子(京都教育大学)  
「やる気にさせる協同学習」           江利川春雄(和歌山大学
「英語で授業を進めるために」       稲岡章代(姫路市立豊富中学校)

教育現場からの報告と全体討議

参加費:500円(菓子飲料提供)一般の方の参加歓迎。直接会場にお越し下さい。年会費無料。

問い合わせ:大阪大学成田研 narita[@]lang.osaka-u.ac.jp 
詳細は英語教育総合学会HP参照。

懇親会 場所:言語文化研究科B棟大会議室 
参加費:教員1000円、院生800円

シンポジウムの理念

日本の英語教育は、コミュニケーション偏重への転換の流れの中で、文科省は「英語が使える日本人」を掲げ、突如「英語での授業」を基本とする方針を打ち出した。
しかし、そうした教育に不可欠な音声教育が教職課程の必修になっていない。
また外国語として学ぶ英語力の基盤となる文法力も「ゆとり教育」を経て一段と脆弱化をたどる中、生徒が英語での授業にまともについて行けるか危ぶまれる。

今回はシンポジウムのタイトルにある「生徒はどこでつまづくか?」という問題を巡り、全体討議においては「教育現場の悩み」(7月HPに掲示予定)を報告・問題提起いただくとともに、それに「どう対処するべきか」「どうすれば解決できるのか」について、外国語習得・教授法の理論的観点を踏まえて具体的・現実的に考えてみたい。