希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

綾部保志先生のすごいエッセイ

『英語教育』12月号(大修館書店)の特集「 英語教育(大修館書店)12月号の特集「英語教師のための今日から役立つブックガイド」はとても面白い企画で、どの記事からも大いに学びました。
買いたい本が目白押しで、困ってしまいます。(^_^;)

なかでもスゴイと思ったのは、巻頭の綾部保志(Ayabe Yasuyuki)先生(立教池袋中学校・高等学校教諭)のエッセイ「教育の今を知りたい」でした。
とにかく、英語教師とは思えないほど(失礼!)視野が広い。
歴史や社会状況をふまえ、教育全体・言語文化全体から英語教育を語っておられます。

綾部先生にはお目にかかったことはないのですが、今年に出された
綾部保志・小山亘・榎本剛士著『言語人類学から見た英語教育』ひつじ書房、2009
 →Amazon
を拝読し、その視野の広さ、歴史的知見を織り交ぜた知見の鋭さに舌を巻いたものでした。

この本については、柳瀬陽介先生(広島大学)も『英語教育 10月増刊号』(2009)の「今年の収穫 厳選12冊」に一押しで入れられていました。さすがです。

その綾部先生のエッセイ「教育の今を知りたい」を紹介しようと思っていたところ、このたび電子版でも読めることになりました。(実は、柳瀬先生のブログで知ったのですが。<m(_ _)m> )


このエッセイを感動しながら読み進めていくうちに、とても驚きました。
なんと、私が8月に出したばかりの『英語教育のポリティクス:競争から協同へ』(2009、三友社出版)まで紹介してくださっていたのです。

なにより、その紹介の内容がすばらしい。無駄のない言葉で、私が言いたかったことを的確無比におっしゃってくださいました。
この場をお借りして、心から感謝を捧げます。ありがとうございました。

日本の英語教育界にすごい人が現れたな、と感動しています。