希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

学校英語教育の目的とは何かをLTDで討論

5月12日は久しぶりの江利川ゼミ。

「LTD話し合い学習法」の演習を行い、教材として「学校英語教育の目的とは何か」を取り上げました。

テキストは、私が書き下ろした原稿「学校英語教育は何を目指すべきなのか」(6月刊行予定のひつじブックレットの一部)です。

4人1組のグループを2つ作って、予習を踏まえて話し合いを進めていきました。

今回の平均予習時間は5.4時間、最高はゼミ長である大倉君の9時間でした。
前回の第1回目よりも予習が充実してきました。

その分、討論も活発でした。

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確かに予習は大変なのですが、主張、各トピック、専門用語の概念、論理展開などを的確につかむ訓練には最適です。

その上で「必ず批判や疑問を提起する」ことをノルマにしていますので、鵜呑みにはできません。

今回は指導教員の論文ですので、ゼミ報告にもあるように「批判しにくかった」と思います。
でも、その気持ちを乗り越えて、指導教員であろうがビシビシ批判できるようでなければ、「自分の考え」にはなりません。

討論後の執筆者(私)への質問・疑問コーナーでは、鋭い意見も出され、あっという間に時間切れになってしまいました。

当日の内容は山條君の報告を見ていただくとして、学生たちの感想を紹介します。

○ 先輩から様々な意見や考えを聞かせてもらうことで、本当に深く、中身のある学び・気づきを自分のものにでき、とてもうれしかったです。「教育」というものは、一歩まちがった方向に進んでしまうと、たちまち崩れてしまうといった危険が潜んでいるのだと改めて実感しました。毎回、周りのみんなのおかがで学びを深めることができ、うれしく思います。

○ 自分が調べた内容よりも深い意見があったり、違う意見もあったりと、前回よりも準備ができていたので熱い討論ができたと思います。また、自分の知識が今回で増えました。

○ 予習をした分、とても充実した討論を行うことができました。

○ 自分の今までの考えが変わったのと、自分がどのような英語教育を目ざすべきかの選択肢が一つ増えました。

○ 前回は予習が不十分でしたが、今回は予習してきて、内容もある程度把握できた中で討論を行いました。みんなの意見で、なるほとと思うことも多く、この内容をみんなで学び合えてほんとうに良かったと思いました。

○ 反対意見をもっと探し出せるように、鋭い感覚を持ちたい!!

○ 自分ではあまり反論できなかったので、山條くんが必死に批判を考えていたのを見て尊敬できた。無理なことにも立ち向かう姿勢を学べた。

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