希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

2014-01-01から1年間の記事一覧

高校英語教師からの手紙(4)

英語が苦手な生徒が集まる高校にお勤めの若い英語教師からのお便りをご紹介します。 以前、同じ先生からお手紙をいただき、本ブログでも3回にわたり掲載したところ、大きな反響がありました。 第1回 第2回 第3回 今回、その続編が送られて来ました。 2…

寺沢拓敬『「なんで英語やるの?」の戦後史』研究社

2014年2月に研究社から出版された寺沢拓敬さんの『「なんで英語やるの?」の戦後史』:《国民教育》としての英語、その伝統の成立過程』(研究社)は、英語教育史研究の領域では近年まれに見る秀作です。 戦後の英語教育史に関しては、これまでなかなか「こ…

上野千鶴子さん山梨講演中止問題

上野千鶴子さんが山梨市で予定していた介護講演会「ひとりでも最期まで自宅で」が、山梨市長に2月に当選した望月清賢氏らの意向で一方的に中止させられました。 わずかな反対意見や、介護問題とは無関係な上野さんのコラムや出版物が中止理由に挙げられてい…

英語教育政策への警告「英語教育は本田圭佑選手に学べ」

鳥飼玖美子さんから、産経新聞3月8日付朝刊に面白い論説が掲載されているとのメールをいただいた。 さっそく読んでみると、なるほど面白い。かつ、鋭い。 【遠い響・近い声】というオピニオン欄の「英語教育は本田圭佑選手に学べ」で、執筆者は客員論説委…

原発ゼロへ和歌山3.9アクション

3.11東日本大震災、原発人災事故からもうじき3年。 東電福島第1原発では、猛烈な放射能汚染水漏れが今なお続き、労災の対象となる高線量の被曝を受けた原発労働者が1万5千人を超え、27万人近い避難住民の人たちが塗炭の苦しみをなめ続けているなか…

高校英語教師からの手紙(3)

英語が苦手な生徒が集まる高校にお勤めの若い英語教師からのお便り。 第3回目(最終回)です。 個人が特定されかねない情報以外は、原文のままです。 ぜひ、みなさまのご意見・ご感想をお寄せください。 ************** (引用開始) ④ 最後…

高校英語教師からの手紙(2)

前回に続き、英語が苦手な生徒が集まる高校にお勤めの若い英語教師からのお便りをご紹介します。 個人が特定されかねない情報以外は、原文のままです。 前回の連載第1回はたいへんな反響でした。 1日足らずの間に、通常の10倍近い約2,500アクセスをいただ…

高校英語教師からの手紙(1)

小学校から大学まで、私は可能な限り学校にお邪魔し、授業を拝見したり、先生方とじかにお話ししたりするよう心掛けています。 今度の3月6日も、大阪北部の中学校を訪問し、協同学習を取り入れた国語の授業を拝見します。 また、ときには見知らぬ教員から手…

40万アクセス突破の御礼

本ブログが40万アクセスを突破しました。 これも皆さまのおかげです。 ありがとうございます。 2009年の9月に開設以来、多くのみなさんと交流できて、本当に楽しい限りです。 当初はラーメン・グルメネタや、原発問題などもたくさん載せていました。 が、…

激変する「大学の英語教育」(週刊朝日3月7日号)

『週刊朝日』3月7日号が届いた。 その中に「激変する『大学の英語教育』:160大学 国際力アンケート&ランキング」(37-40ページ)という記事があり、面白い。 記事のリードは以下の通り。 大学が競うように英語教育に力を入れている。国や自民党の方針も受…

3月8日 和歌山英語教育研究会

2013年度第5回和歌山英語教育研究会のご案内 和歌山英語教育研究会を下記の通り開催いたします。 関心のある方ならどなたでもご参加いただけます。 ぜひ、ご参加くださいますようお願い申し上げます。 --- 日時: 2014年3月8日(土)14:00~16:30 会場: …

戦時下における女学生の英語学習記録を入手

韓国のソウルでの大学院生との研修旅行から戻ると、資料が届いていた。 太平洋戦争期に高等女学校の生徒が書き残した日記帳の原本である。 内容を分析した限りでは、埼玉県立熊谷高等女学校(熊谷女子高等学校の前身)に通っていた生徒のものだと思われる。 …

英語力の無責任な目標設定はやめてほしい

2013年は英語教育改革論議で大揺れの1年でした。 2013年4月、自民党の教育再生実行本部は「成長戦略に資するグローバル人材育成部会提言」で、大学入試・卒業要件にTOEFL等を導入する案を発表しました。 翌5月には、政府の教育再生実行会議が「これから…

英語教育有識者会議に大津由紀雄さんも

下村文部科学大臣は2月4日、「英語教育の在り方に関する有識者会議」を発足させました。 今後の英語教育政策や次期学習指導要領を考える上で、きわめて重要な委員会です。 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/102/houkoku/1343856.htm マス…

大学生に人気の映画教材

2013年度の授業も終わり、1年間の実践を振り返る時期となりました。 専門科目とは別に、映画を使った「英語」の授業を担当しています。 今年は全部で12作品を取り上げました。 (ただし、マイケル・ジャクソンの数曲とプロモーションビデオやライブ映像は…

「授業は英語で」は時代遅れ(2)

前回「『授業は英語で』は時代遅れ」と題した記事をブログに掲載したところ、たいへんな反響をいただきました。 ほぼ24時間のうちに、4000を超えるアクセスをいただき、たくさんのコメントも頂戴しました。 強い関心の背景には、高校に加えて中学校でも、…

「授業は英語で」は時代遅れ

文部科学省は英語の「授業は英語で行うことを基本とする」という方針を、高校に次いで、中学校にも適用させたいという。 「授業は英語で」を一律に強要する方針がどれほど誤りであり危険きわまりない政策であるかは、すでに寺島隆吉先生が『英語教育が亡びる…

プロジェクト研究発表会

いよいよ2013年度の大学の授業も終わりに近づいてきました。 ゼミ内のチームによるプロジェクト研究も大詰め。 1月17日には、その発表会がありました。 自分たちで課題を設定し、自分の頭で考え、協同(協働)し、その成果を解りやすく発表する。 文章化…

卒論の中間発表会

新年最初のゼミは、卒論の中間発表会でした。 これは学生たちが自主的に企画運営したものです。 4回生にとっては、後輩を前にしてのプライドを賭けた発表になりました。 3回生にとっては、1年後の自分を想起して、早くから頑張ろうという気になったことで…

協同学習の講演&ワークショップ in 鹿児島

熱くて温かい鹿児島の人たち。 そんな先生や学生さんたちとの楽しい出会いが鹿児島市でありました。 2014年の初研究会は、1月11日(土)の鹿児島純心女子短期大学における「第21回鹿児島TEFL研究会研究発表大会」から幕開けしました。 研究テー…

謹賀新年

新年明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願い申し上げます。 2014年 元旦 江利川 春雄