希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)2

歴史をふまえ、英語教育の現在と未来を考えるブログです。

2009-01-01から1年間の記事一覧

赤尾の豆単

11月15日の英語教育史学会月例研究会で欧文社(旺文社)に関連した発表をした。 その折に、「この中で『赤尾の豆単』を使ったことのある人は手を挙げてください」とお願いしたところ、40代以上の方の大半がサッと手を挙げられた。 そう、僕も1971(昭和46)…

ちょっと前のゼミ報告

しのぶちゃんが、やっと(×2)10月21日のゼミ報告を出してくれました。 仕事は溜めるとたいへん。 鮮度も大切。 がんばろう。

ゼミ報告(11月11日)

平山君、報告をありがとうございました。 模擬授業は、さらに上をめざしましょう。 君ならやれます! 3回生はゼミ遠足の計画もよろしく。 4回生は卒論のピッチを上げよう。 悔いのない学生生活のために。

研究発表を終えて

11月15日(日)、秋晴れの京都で開催された日本英語教育史学会第225回月例研究会で、「英語通信教育の歴史(3):欧文社通信添削会を中心に」と題して発表しました。 はるばる東京や広島などから参加してくださった会員や、大学院でご指導をいただいた恩師の青…

書評・紹介への感謝

拙著『英語教育のポリティクス:競争から協同へ』(三友社出版)への温かい書評・紹介をいただきました。 心から感謝申し上げると同時に、一部を抜粋・紹介させていただきます。 ☆小山内洸氏 『新英語教育』(三友社出版)2009年12月号、pp.60-61 「一読して…

通信添削の歩み

10代の頃、大学受験をひかえて英協の通信添削を受けていた。 毎回、赤ペンで直しが入り、温かい励ましの言葉が書かれていた。 田舎の孤独な受験生にとって、どれほどありがたかったことか。 (今は中3の息子が、進研ゼミの通信添削を受けている。) 英協(日…

『英語教育のポリティクス』第2章(11月4日のゼミ報告)

しんちゃん、報告をありがとう。 この日はけっこうシビアな問題を討論しましたが、日ごろから新聞を読み、メディアのコントロールにだまされず、自分の頭でよく考えることが大切だと気づいていただければ嬉しいです。

「阿原成光と英語教育」

この10月末に発売された田中耕治編著『時代を拓いた教師たちⅡ』(日本標準)に、英語教員としてただひとり、阿原成光さんとその卓越した実践が「阿原成光と英語教育:「人間らしさ」を尊重した英語教育」(pp.113-124)として紹介されています。 執筆者は京都…

それでもやるべき? 小学校英語

小学校英語についての興味深い記事を紹介します。 といっても、友人の大津由紀雄さん(慶應大)のブログで知ったのですが。(^_^ 一部には、「英語は世界の共通語である」などの不用意な発言もありますが、全体としては現状と問題点をリアルに伝える優れた記…

新発見! 司馬遼太郎は欧文社通信添削で学んでいた。

司馬遼太郎(1923~96)の本名は福田定一。 彼は1940年(昭和15年)に大阪高校(現・大阪大学)、翌年には弘前高校(現・弘前大学)を受験するが不合格。 1942(昭和17)年に、大阪外国語学校蒙古語部に入学した。大阪大学外国語学部の前身である。 では、彼…

12.19慶應義塾大学 言語教育シンポジウム

年末恒例の「慶應英語教育シンポ」が今年も開催されます。 僕もさっそく参加を申し込みました。 みなさんも、ぜひどうぞ! ◆ 慶應義塾大学 言語教育シンポジウム 「ことばの力を育む」授業の展開 ―みんなで探ろう、小学校英語活動への対処法― 主催 グローバ…

協同学習のための教材開発を

協同学習は、これからの英語教育を競争的な「スキル教育」から協同的な「人間教育」に変える大きな可能性を秘めていると思います。 各地で手探りの実践が続けられていますが、佐藤学さん(東大)によれば、学びの共同体づくりが最も遅れているのは英語科だと…

教員採用試験合格体験記(4 最終回)

江利川ゼミ4回生 永田眞也(大阪府中学校英語科合格) <面接試験 模擬授業10+5分、面接約10分> 会場に到着したら、自分の受験番号を前方のホワイトボードで確認しながら、指定された席に座り、そこに置かれている席の番号を覚えておく。荷物は通路に置か…

11月7日(土)、和英研例会と上野精一氏の講演

11月7日(土)、和歌山英語教育研究会例会と上野精一氏の講演が和歌山大学で開催されます。 ふるってご参加ください。 日時: 11月7日(土)14:00~18:10 会場: 和歌山大学栄谷キャンパス教育学部講義棟L-105 アクセスマップ 会場:キャンパスマップ(3)…

教員採用試験合格体験記(3)

江利川ゼミ4回生 永田眞也(大阪府中学校英語科合格) <1次試験翌日~1次合格発表~2次・筆記試験、実技試験まで> (1)翌日~1次合格発表 筆答試験の翌日には、どこぞの予備校なり何なりで筆答試験の答え合わせが行われていたが、そんな都市部にわざ…

教員採用試験合格体験記(2)

江利川ゼミ4回生 永田眞也 <1次試験当日> [面接試験] 3~6人1組での集団面接。面接時間約25分。 当日は、クラスの3~4割が空席となっていた。書類等で出願だけしておいて、試験日が重なった他の地域の受験を取る人が毎年いるようである。 入室時、評価…

教員採用試験合格体験記(1)

江利川ゼミ4回生で今年の大阪府教員採用試験(中学校・英語)に合格した永田眞也君から、「合格体験記」が寄せられました。(パチパチ) 後進のために役立つ内容ですし、現在の教員採用試験の実態を知っていただくためにも、本人の了解をえて掲載させていた…

10月28日のゼミ報告

ナオちゃん、すごくセンスのいいゼミ報告LALALAをありがとう! 大阪府の教員として、このセンスは学級通信などに活かせますね。 最後に書いてくれているように、今年の紅葉は早めなので、「六甲・有馬温泉ゼミ遠足」は予定より早まるかもしれません。 みなさ…

明治30年(1897)の英語界

雑誌『英語世界』第1巻第6号(臨時増刊)をオークションで入手。 1897(明治30)年12月23日発行。 同月27日には再版を印刷発行しているから売れ行きは好評だったようだ。 藤井啓一の『日本英語雑誌史』によれば、「英語世界」という雑誌は3種類あった。 1…

寺島隆吉先生の新刊『英語教育が亡びるとき』に感動!

敬愛する寺島隆吉先生(岐阜大学)のご新著『英語教育が亡びるとき:「英語で授業」のイデオロギー』が刊行されました。明石書店、¥ 2,940 Amazon 一気に拝読。 最初から最後まで、深い共感と知的興奮を禁じ得ませんでした。 「授業は英語で行う」などと定…

試行期間が終了し、本名で行きます。

知り合いの新聞記者に「センセ、もっと情報を発信してください」とけしかけられて、2009年9月1日からブログを始めました。 そして本日10月31日、2カ月の試行期間が終わりました。 なので、「江利川研究室ブログ」として本名で行きま~す! ただし、研究の話…

11.21ライブ曲目変更

(写真)18歳ごろのライブ写真(小山高専学園祭にて) *この頃もレスポールを弾いていた。(^_^;) 11月21日(土)の和大祭でのライブ演奏曲目が変更になりました。 ブルーハーツの「夢」の代わりに、忌野清志郎カバー・バージョンの「バラバラ」。 60年代の…

旺文社大学受験ラジオ講座

英語通信教育の歴史を語る上で、旺文社の大学受験ラジオ講座を忘れることはできない。 そのルーツは、東京外国語大学イタリア語学科を卒業したばかりの赤尾好夫が1931(昭和6)年9月に設立した「欧文社通信添削会」にはじまる。 この通信添削が大ヒットし…

大阪府教採結果(速報)

待ちに待った大阪府の教員採用試験の結果が発表されました。 エリゼミ参加のナオちゃん、小学校合格おめでとう!! マイちゃん、しんや君、中学校英語科合格おめでとう!! 今回2次まで進んで残念だった人も、この経験は必ずプラスに生きるから、頑張り続け…

エリゼミ通信Lalala 後期第2号

門ちゃん、作成お疲れさま! ブタがかわいいね。 後期もがんばろう!

奇遇(小山高専の先輩とは!)

*写真は1970年代前半の国立小山工業高等専門学校(栃木県) 10.21といえば「国際反戦デー」が口を突いて出てくる小生らの世代だが、今年の10月21日は別の意味で衝撃的だった。 地元和歌山市の高校で入試説明会があり、入試委員長を拝命している小生が説明に…

英語教育史学会11月例会(京都)

秋の京都に集まりませんか! 日本英語教育史学会第225回月例研究会 日時:2009(平成21)年11月15日(日)午後2時~5時 場所:キャンパスプラザ京都(京都市下京区) JR京都駅徒歩3分 研究発表 А|翅叱一(賢勇スクール)「明治初期和歌山紀北地方の私学校…

2009大学祭ライブに向け始動!

11月21日(土)の大学祭ライブに向けた初めての練習が、ようやく10月17日(土)に開始された。 サックスのSさんが腕の骨折で出演は絶望的。 それもあって、忌野清志郎特集は断念して、学生向けにブルーハーツなどを入れることにした。 副学部長やら入試委員…

英語受験参考書の歴史を訪ねて

hn2043さんのコメントにありました「英語受験参考書と銘打ったものが何時から始まったかの研究」については、たいへん興味があります。 日本英語教育史がぜったいに避けて通ることのできない「本音の歴史」だからです。 しかし、いざ調べるとなると、なかな…

英語参考書の研究:山貞を中心に(英語教育史入門講座3)

10月12日の朝日新聞に「参考書 復刻ブーム バイブルだった『ヤマテイ』 40~50代 受験の成功体験に浸る?」と題した記事があった。 この中で、研究社のドル箱参考書だった山崎貞(通称ヤマテイ)の『新々英文解釈研究』などのことが書かれてあった。 1912(…